駒井先生の習ったつもり!? の英文法 #27 分詞構文をマスターしよう②

学校で習ったはずの英文法。日常会話にもよく出てくる使い方なのに、すっかり忘れていませんか? 身近にあるのに意外と知らない「習ったつもり」の英文法を、大学や専門学校、企業で教鞭をとるTOEIC人気講師・駒井亜紀子先生が解説してくれるコラムです。
分詞構文の否定形/完了形/慣用表現をおさえよう!
みなさん、こんにちは。駒井亜紀子です。
第26回のコラムでは分詞構文を扱いました。
そこでは下記のような分詞構文の例を挙げましたね!
- Hearing the news, she smiled.
(ニュースを聞いて、彼女は微笑みました。)
- Tired, she went to bed early.
(疲れていたので、彼女は早く寝ました。)
「え、どういう構造になっているの?」と疑問に思った方は、ぜひ前回のコラムを復讐…いえ、復習してみてください!
(前回のギャグを使い回してゴメンナサイ)
今回は、分詞構文を使った否定形と完了形、分詞を使った慣用表現について学びます。
ぜひ、この機会に分詞の知識をまとめて整理しておきましょう!
1. 分詞構文の否定形
さて、分詞構文を思い出すためにも、まずは次の文の日本語訳を考えてみましょう!
Reading the instructions, I was able to assemble the furniture easily.
意味は「説明書を読んだので、簡単に家具を組み立てることができました。」です。
分詞構文では、分詞は「動詞と接続詞の働きを兼ねる」ことができ、分詞が含まれる部分は、「副詞のように文の情報を補足する」ことができるのでしたね!
つまり、この分詞構文は以下の文に言い換えることができます。
Because I read the instructions, I was able to assemble the furniture easily.
(説明書を読んだので、簡単に家具を組み立てることができました。)
だんだんと思い出してきましたか。
では、次に「説明書を読まなかったので、簡単に家具を組み立てることができませんでした。」という意味になるように、分詞構文を否定形にする方法をみていきましょう!
実は否定形の作り方は信じられないくらいシンプルです。
分詞構文の否定形の作り方は、分詞の前に not を置くだけです。
そう、単に not を置くだけなんです!
(信じてもらいたくて2回言いました。)
普通、一般動詞の否定文を作るときは、don’t、didn’t、won’t などを用いる必要がありますね。
でも、分詞構文の否定形を作るときは、分詞の前に not を置くだけでいいんです!
(記憶に残したいから3回言いました。)
では、先程の分詞構文を否定形にしてみましょう。
Not reading the instructions, I was not able to assemble the furniture easily.
(説明書を読まなかったので、簡単に家具を組み立てることができませんでした。)
分詞 reading の前に not を入れて否定形にしていますね!
他の例文も見てみましょう。
- Not knowing the answer, he couldn’t say anything.
- (答えを知らなかったので、彼は何も言えませんでした。)
- Not invited to the party, she stayed at home.
- (パーティーに招待されなかったので、彼女は家にいました。)
- She can’t get a student discount, not being a student.
- (学生ではないので、彼女は学生割引を受けられません。)
分詞の前に not を置いて否定形を作っていることが確認できましたね!
さぁ、もう1度、最後に一緒に唱えておきましょう!
/
分詞構文の否定形は分詞の前に not を置くだけ!
\
(しつこいですが4回目。)
2. 分詞構文の完了形
次に、分詞構文の完了形を説明します。
分詞構文の分詞部分が表す時は、この部分だけでは判別できません。
分詞構文の分詞部分が過去を表すのか現在を表すのかは、主節の動詞の時制に従います。
現在を表す文と、過去を表す文を見てみましょう。
- <現在を表す>
- Being very tired, I don’t feel like studying today.
- (とても疲れているので、今日は勉強する気になれません。)
- <過去を表す>
- Being very tired, I didn’t feel like studying yesterday.
- (とても疲れていたので、昨日は勉強する気になれませんでした。)
どちらの文も、分詞部分の時制は主節の時制に依存しているのがわかりますね。
主節が現在の意味なら、分詞部分も現在で、
主節が過去の意味なら、分詞部分も過去で訳した方が自然な場合が多いです。
このように、分詞構文では主節の時制を確認し、それに応じて分詞部分の時制の訳し方を決めるのが基本です。
では、次の文はどうでしょうか。
Having been built in downtown, the hotel attracts many guests.
現在分詞 having を用いた分詞構文で、have のうしろは過去分詞 been がきています(完了形の受動態になっています)。
ここでは、この完了形<have+過去分詞>に注目しましょう。
このように分詞部分に完了形が使われている場合、分詞部分は「主節の述語動詞が表す時よりも以前のこと」を表します。
では、日本語に訳してみましょう!
Having been built in downtown, the hotel attracts many guests.
(中心街に建設されたので(過去)、そのホテルは多くの宿泊客を引き付けています(現在)。)
ここでは、建設されたのが「過去」、宿泊客を引きつけているのは「現在」となり、分詞部分が表す内容は、主節が表す内容より以前に起きたということになりますね。
もう少し見てみましょう。
Having completed all his assignments, he can go out with his friends.
(全ての課題を終えたので(過去)、彼は友達と出かけることができます(現在)。)
この文でも、課題を終えたのは「過去」、友達と出かけられるのは「現在」となっています。
なお、完了形を使う場合も分詞の前に not を置くだけで否定形が作れます!
(今度こそ最後の5回目。)
- Not having finished breakfast, he is hungry.
- (朝食を済ませられなかったので、彼はお腹が空いています。)
このように、出来事の前後関係(順番)を明確に表したいときは、分詞部分を完了形<have+過去分詞>にしましょう!
3. 慣用的な分詞構文
さて、これまで分詞構文における分詞部分の否定形、完了形を見てきました。
基本的に分詞構文は、接続詞を使った文の主節と従属節が同じ主語の場合、従属節の主語を省略して作ると説明しましたね(詳しくは第26回のコラムで説明しています!)。
しかし、以下のように、主節と従属節で主語が異なる場合にも分詞構文を作ることが可能です。
While the kids were playing outside, their mother was cooking.
→ The kids playing outside, their mother was cooking.
(子どもたちが遊んでいる間、母親は料理をしていました。)
their mother は主節の主語、the kids は従属節の主語となっています。
このような構文は独立分詞構文と呼ばれ、くだけた言い方では使われませんが、文語的な表現として使われる場合があります。
また、分詞の意味上の主語が一般の人を指す we, you, they のようなとき、それらを省略して分詞構文で表す慣用的な表現があります。
とは言っても…
慣用的な表現は、そのような文法上の細かい理屈や成り立ちを理解していなくても、全く問題ありません。
それぞれの慣用表現がどんな意味を表すのかを覚えてさえいれば、適切な文脈で正しく使うことができますし、書かれた内容も理解することができます。
ここでは文法上の理解は一旦置いておき、分詞を使った慣用表現としてそのまま丸ごと覚えておきましょう。
- Generally speaking「一般的に言うと」
Generally speaking, first impressions are hard to change.
(一般的に言えば、第一印象は変えにくい。)
- Talking of ~ / Speaking of ~ 「~と言えば」
Talking of music, I’m going to go to a concert tonight.
(音楽と言えば、今夜コンサートに行くんです。)
Speaking of the weekend, do you have any plans?
(週末と言えば、何か予定はありますか。)
- Speaking of which ~「そう言えば」
speaking of which を使い、相手の話を受けた言い方もできます。
Aさん: Our English teacher was absent today.
(英語の先生、今日休みだったね。)
Bさん: Speaking of which, is the English homework due next week?
(そう言えば、英語の宿題って来週が期限なの?)
speaking of which とすると、相手の発言を受けて、「そう言えば」「その話で言えば」のように使うことができます。
(文法的な話をすると、「そう言えば」の「そう」の部分が、相手の発言全体を指す関係代名詞 which になっています。)
- Frankly speaking「率直に言うと」
Frankly speaking, I don’t think this plan will work.
(率直に言って、この計画はうまくいかないと思う。)
- Considering ~「~を考えると(~を考慮すると)」
Considering the schedule, we have to change the meeting time.
(スケジュールを考えると、私たちは集合時間を変更しなければなりませんね。)
非常に便利なので、ぜひ英会話やライティングで使ってみましょう!
| 慣用表現 | 意味 |
| generally speaking | 一般的に言うと |
| talking of ~ / speaking of ~ | ~と言えば |
| speaking of which | そう言えば |
| frankly speaking | 率直に言うと |
| considering ~ | ~を考えると / ~を考慮すると |
いかがでしたか。
第26回のコラムから2回にわたって分詞構文を学びました。
一見難しそうな分詞構文ですが、使っているうちに徐々に使いこなせるようになってきますよ!
ぜひこれから英会話、ライティングにも活用してみてくださいね!
Generally speaking, practicing English every day makes a big difference!
(一般的に言うと、毎日の英語練習で大きな違いがでます!)
So, let’s keep practicing English little by little!
(だから、少しずつ英語を練習し続けましょう!)

TOEIC 990点(満点)、英検1級。神田外語学院、共立女子大学講師。大手企業でもTOEICの指導にあたる。外資系企業勤務を経て、英語講師へと転身。著書に『TOEIC(R) L&Rテスト はじめて受験のパスポート』(旺文社)、『TOEIC L&R TEST 200問音読特急 瞬発力をつける』(朝日新聞出版)、『駒井のたった5時間で TOEIC L&R TEST 攻略 730点』(Gakken)などがある。










