この記事では、TOEIC L&Rテストのリーディングセクションの概要と、時間配分のコツについて解説しています。最初に、リーディングセクションの問題形式や構成について述べます。次に、各Partに使うべき時間の目安を目標スコアごとに、470点、600点、730点、860点に分けて列挙し、目標スコアへ近づくためには問題をどう取捨選択すべきかという、タイムマネジメントのコツを指南します。最後に、リーディングセクションに特化した勉強方法や、役に立つ参考書についてまとめています。TOEIC L&Rテストのリーディングのスコアを伸ばしたい方や、時間を有効に使うノウハウを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

※本記事は、2019年12月時点の情報に基づいています。受験の際は、TOEICウェブサイトで最新情報をご確認ください。

試験内容のおさらい

以下では、問題数や試験時間、スコアなど、リーディングセクションの概要について述べています。

TOEIC L&Rテストのリーディングセクションの概要

リーディングセクションは、リスニングセクションのあとに行われます。リスニングセクションは13:00に始まり、その試験時間は約45分なので、リーディングセクションの開始時間は13:45頃となります。リーディングセクションは、Part 5、Part 6、Part 7という3つのPartから構成され、問題数は全部で100問、試験時間は75分です。

●TOEIC L&Rテスト、リーディングセクションの構成

パート 内容 問題数 詳細
Part 5 短文穴埋め問題 30問 不完全な文を完成させるのに最もふさわしいものを、4つの選択肢から選ぶ。空所は1問につき1か所。
Part 6 長文穴埋め問題 16問
(4題×4問)
不完全な文書を完成させるのに最もふさわしいものを、4つの選択肢から選ぶ。空所は1つの長文につき4か所。
Part 7 読解問題 54問
(1文書:29問
複数文書:25問)
さまざまな文書を読み、その内容に関する設問の答えを4つの選択肢から選ぶ。1文書を読む問題、2文書を読む問題、3文書を読む問題の3パターンがある。

TOEIC L&Rテストの成績は、合否ではなく、10~990点のスコアで評価されます。リスニングセクションとリーディングセクションそれぞれのスコアレンジが5~495点です。

TOEIC L&Rテストについて、より詳しく知るには、この記事がおすすめ!
「TOEIC L&Rテストとは:概要と勉強法・試験対策」

この記事には、レベルや試験内容、他の英語試験との比較など、TOEIC L&Rテストの概要がまとめられています。出題傾向に合わせた勉強法や当日の試験対策も、例題を挙げて詳述されています。ぜひ参考にしてください。

リーディングセクション:時間配分のノウハウ

以下では、各問題に割ける時間や、試験時間の割り振りのポイントについて述べています。

1問にかけられる時間は何秒?

TOEIC L&Rテストのリーディングセクションは、問題数が100問、試験時間が75分です。この試験時間を問題数で割ると、1問当たり45秒となります。これは文字通りの単純計算であり、長文を読む時間などはカウントしていません。そう聞くと、「1問に使える時間が短い!」と思う人が多いのではないでしょうか。実際、高スコアを目指す受験者でも、時間内に解き切ることは容易でなく、「リーディングセクションは時間が足りない」と嘆く声がしばしば聞かれます。つまりTOEIC L&Rテストのスコアアップを目指すには、効率的な時間配分が不可欠なのです。

理想的な時間配分とは

ボリュームのあるリーディングセクションを攻略するには、解ける問題を選別して解答していき、最後の問題まで到達することが大事です。というのもリーディングセクションは、限られた数の問題を丁寧に解く「狭く深く型」よりも、多少大ざっぱでも全問に取り組む「広く浅く型」の方が、スコアを伸ばせるタイプの試験だからです。また、リーディングセクションの構成を見ると、最後のPartであるPart 7が54問と100問中の過半数を占めています。つまり、Part 5と6に注力しすぎてPart 7が時間切れになるようでは、多くの問題を取りこぼしてしまい、スコアアップは困難になります。

したがって、理想的な時間配分とは、
●Part 5とPart 6は一定の時間内で終わらせる
●Part 7のために、自分の実力を発揮できるだけの時間を残す
となります。この2点を実践できる解答ペースを目指しましょう。

以下では、時間配分のモデルケースを、目標スコア別に見ていきます。

スコア別時間配分モデル

目標スコア470点の場合

時間配分モデル

●TOEIC L&Rテスト、470点を目指す場合の時間配分モデル

パート 問題数 目標解答時間(合計) 目標終了時間 残り時間
Part 5 30問 1問30秒(15分) 14:00 60分
Part 6 4題×4問 1題4分(16分) 14:16 44分
Part 7 54問 1問90秒(44分) 15:00 0分

全体的な配分としては、
●Part 5を15分、Part 6を16分、計31分で終わらせる
●Part 7のために44分を残す
ことを目安とするとよいでしょう。

Part 5

Part 5は短文穴埋め問題です。計30問を1問当たり30秒で解くことを目指しましょう。すると解き終えるのに15分かかり、終了時点で14:00、残り時間は60分となります。目標スコアが470点の場合、Part 5は半分ほど正答できれば十分です。分からなくて悩んでしまい時間を費やすよりは、正答に最も近いと思う選択肢をマークして急いで次へ進みましょう。確実に解きたい問題は文法問題です。語彙問題は意味を知らなければ解けないので、例えば「ぱっと見て分からなかったら即座にAをマークする」などと解答パターンを決めておき、使わなかった時間を文法問題へ回すとよいでしょう。

Part 6

Part 6は長文穴埋め問題です。4題×4問、計16問を、1題当たり4分で解くことを目指しましょう。すると4題で16分かかり、終了時点で14:16、残り時間は44分となります。Part 6は、3分の1くらい正解できればOKと考え、分からない場合は正答と思える選択肢を塗ってすぐに次問へ進みましょう。このPartも解くべきは文法問題です。語彙問題や文挿入問題は捨てると決めておき、その分、文法問題に注力するやり方もよいでしょう。

Part 7

Part 7は読解問題です。計54問を残り時間44分で解くので、単純計算すると1問当たり50秒弱となります。しかし目標スコアが470点であることを踏まえると、この時間内ですべての文書をしっかり読んで答えようとすることは、現実的ではありません。1問につき90秒ほどかけ、全体で30問程度解くことを目指すとよいでしょう。目標解答時間は、設問が2つある問題なら3分(90秒×2=180秒)、設問が3つある問題なら4分30秒(90秒×3=270秒)、という要領で計算します。この時間内でパッセージを読み、選択肢を選ぶところまで行います。

●例)1文書に設問が2つある問題の場合
この問題にかけられる時間は3分。2分でパッセージを読み、1分で質問文と選択肢を読んで解答をマークする。

解くべき問題は1文書の問題で、本文の短い問題が特に狙い目です。また、「何についての文書ですか」「手紙の目的は何ですか」など、文書の概要を問う設問が比較的解きやすいので、しっかりピックアップして解答しましょう。1文書を読む問題、2文書/3文書を読む問題の双方から、解けそうな問題だけを拾い、解いていくやり方がおすすめです。具体的には、「最初の設問だけなら答えられそうだ」と思った場合、文書の前半だけを60秒程度で読んで1つ目の設問だけ解答し、2つ目以降の設問は捨てて次へ進む、などの方法が考えられるでしょう。

 TOEIC L&Rテストで470点を取りたい、という方には、『TOEIC L&Rテスト 470点奪取の方法』(濵﨑潤之輔著;旺文社刊)がおすすめ!
 英語に苦手意識のある人、久々に英語を学習する人にもわかりやすく書かれた本です。470点を奪取するための目標正解数、解くべき問題、あえて捨てるべき問題も明記されています。また、別冊には基礎となる中学英文法もまとめられています。この本の音声は付属CDのほか、旺文社リスニングアプリ「英語の友」でも聞くことができます。
 また、詳しい勉強法を知りたい方には、『TOEIC L&Rテスト:目標スコア奪取の方法(470点・600点・730点・860点)』記事内の「470点奪取のポイント」の項目もおすすめです!

目標スコア600点の場合

時間配分モデル

●TOEIC L&Rテスト、600点を目指す場合の時間配分モデル

パート 問題数 目標解答時間(合計) 目標終了時間 残り時間
Part 5 30問 1問30秒(15分) 14:00 60分
Part 6 4題×4問 1題2分30秒(10分) 14:10 50分
Part 7 54問 1問90秒(50分) 15:00 0分

全体的な配分としては、
●Part 5を15分、Part 6を10分、計25分で終わらせる
●Part 7のために50分を残す
ことを目安とするとよいでしょう。

Part 5

Part 5は短文穴埋め問題です。計30問を1問当たり30秒で解くことを目指しましょう。すると解き終えるのに15分かかり、終了時点で14:00、残り時間は60分となります。目標スコアが600点の場合、Part 5は3分の2程度ほど正答できれば十分です。分からなくて悩んでしまい時間を費やすよりは、正答に最も近いと思う選択肢をマークして急いで次へ進みましょう。確実に解きたい問題は文法問題です。語彙問題は意味を知らなければ解けないので、 例えば「ぱっと見て分からなかったら即座にAをマークする」などと解答パターンを決めておき、その分の時間を文法問題へ回すとよいでしょう。

Part 6

Part 6は長文穴埋め問題です。4題×4問、計16問を、1題当たり2分30秒で解くことを目指しましょう。すると4題で10分かかり、終了時点で14:10、残り時間は50分となります。Part 6は半分くらい正解できればOKと考え、分からない場合は正答と思える選択肢を塗って、すぐに次問へ進みましょう。解くべきは、空欄の前後を読めば正解が分かるタイプの問題です。語彙問題で語彙が分からないものや、文脈を理解する必要がある問題には、時間を取られないようにしましょう。

Part 7

Part 7は読解問題です。目標スコアが600点で、残り時間が50分であることを踏まえると、文書をしっかり読んで答えることができるのは33問程度です。1問につき90秒での解答を目安にするとよいでしょう。目標解答時間は、設問が2つある問題なら3分(90秒×2=180秒)、設問が3つある問題なら4分30秒(90秒×3=270秒)、という要領で計算します。この時間内でパッセージを読み、選択肢を選ぶところまで行いましょう。

解くべきは1文書の問題で、チラシ、ラベル、チャットなど、1文が短めの問題が特に狙い目です。2文書/3文書を読む問題にも、1文書の情報だけで答えられる設問が含まれているので、それらを判別して解くとよいでしょう。自分が得意とする形式の文書を、優先的に解いていく方法がおすすめです。

 TOEIC L&Rテストで600点以上を取りたい、という方には、『TOEIC L&Rテスト 600点奪取の方法』(八島晶著;旺文社刊)がおすすめ!
 この本には、短期間で効率よくスコアアップできるノウハウが詰まっています。先読みのテクニックやディクテーションを使ったトレーニング方法などが、きめこまかく解説されています。600点を奪取するための目標正解数や、解くべき問題と解かなくてよい問題の判別法も明記されています。問題数を実際の試験の半分にした「ハーフ模試」により、短時間で総仕上げをすることも可能です。音声は付属CDで聞けるほか、旺文社リスニングアプリ「英語の友」にも対応しています。
 また、詳しい勉強法を知りたい方には、『TOEIC L&Rテスト:目標スコア奪取の方法(470点・600点・730点・860点)』記事内の「600点奪取のポイント」の項目もおすすめです!

目標スコア730点の場合

時間配分モデル

●TOEIC L&Rテスト、730点を目指す場合の時間配分モデル

パート 問題数 目標解答時間(合計) 目標終了時間 残り時間
Part 5 30問 1問20秒(10分) 13:55 65分
Part 6 4題×4問 1題2分30秒(10分) 14:05 55分
Part 7 54問 1設問60秒(55分) 15:00 0分

全体的な配分としては、
●Part 5を10分、Part 6を10分、計20分で終わらせる
●Part 7のために55分を残す
ことを目安とするとよいでしょう。

Part 5

Part 5は短文穴埋め問題です。計30問を1問当たり20秒で解くことを目指しましょう。このペースだと解き終えるのに10分かかり、終了時点で13:55、残り時間は65分となります。目標スコアが730点の場合、Part 5の8割は正解したいところなので、どの問題もおろそかにはできません。とはいえ語彙問題は意味を知らなければ解けないので、時間を無駄にしないようにしましょう。例えば「ぱっと見て分からなかったら即座にAをマークする」などと、解答パターンを決めておくのも一つのやり方です。

Part 6

Part 6は長文穴埋め問題です。4題×4問、計16問を、1題当たり2分30秒で解くことを目指しましょう。すると4題で10分かかり、終了時点で14:05、残り時間は55分となります。スコア730点が目標の場合、Part 6は6割程度の正解を目指しましょう。まずは、空欄の前後を読めば答えられるタイプの問題を確実に解きます。続いて、文脈を理解しなければ解けない問題に、目標時間内でできるだけ取り組むようにしましょう。

Part 7

Part 7は読解問題です。1設問につき60秒で解くことを目安としましょう。計54問を残り時間55分で解くので、単純計算すると1問当たり約61秒となり、理論上は全問解答が可能です。設問が2つある問題なら2分、3つある問題なら3分を割り当てます。この時間内でパッセージを読み、選択肢を選ぶところまで行いましょう。

1文書の問題は29問あるので、解き終えるのに29分かかり、解答終了時の時間は14:34となります。2文書/3文書の問題は25問あり、Part 7すべてを解くには54分かかって、解答終了時刻は14:59の見込みです。「時間内に読み切れない」という事態を防ぐためには、メリハリをつけた解き方が大事です。概要を問う問題や部分的な詳細を問う問題など、時間を割り当てれば解ける問題にきっちり取り組みましょう。質問にNOTが入っている、「…でない選択肢を選ぶ」問題や、直接的な言及がない情報を推測するような問題は、ついつい考え込んでしまいがちです。悩みすぎず、予定時間内に切り上げるようにしましょう。

 TOEIC L&Rテストで730点以上を取りたい、という方には、『TOEIC L&Rテスト 730点奪取の方法』(古澤弘美著;旺文社刊)がおすすめ!
 この本には、730点を目指すなら身につけておきたい攻略ポイントがまとめられています。730点奪取のための各Partの目標正解数も明記されています。またこの本には、TOEIC形式でないTRAININGもあえて収録してあります。これらに取り組むことで、正解できる実力を身につけることができます。問題数を実際の試験の半分にした「ハーフ模試」により、短時間で総仕上げをすることも可能です。この本の音声は付属CDで聞けるほか、旺文社リスニングアプリ「英語の友」にも対応しています。
 また、詳しい勉強法を知りたい方には、『TOEIC L&Rテスト:目標スコア奪取の方法(470点・600点・730点・860点)』記事内の「730点奪取のポイント」の項目もおすすめです!

目標スコア860点の場合

時間配分モデル

●TOEIC L&Rテスト、860点を目指す場合の時間配分モデル

パート 問題数 目標解答時間(合計) 目標終了時間 残り時間
Part 5 30問 1問20秒(10分) 13:55 65分
Part 6 4題×4問 1題2分30秒(10分) 14:05 55分
Part 7 54問 1設問60秒(55分) 15:00 0分

全体的な配分としては、
●Part 5を10分、Part 6を10分、計20分で終わらせる
●Part 7のために55分を残す
ことを目安とするとよいでしょう。

Part 5

Part 5は短文穴埋め問題です。計30問を1問当たり20秒で解くことを目指しましょう。すると解き終えるのに10分かかり、終了時点で13:55、残り時間は65分となります。目標スコアが860点の場合、Part 5は9割近く正答したいところなので、どの問題もおろそかにはできません。とはいえ語彙問題は意味を知らなければ解けないので、例えば「ぱっと見て分からなかったら即座にAをマークする」などと解答パターンを決めておき、時間の節約を心がけましょう。

Part 6

Part 6は長文穴埋め問題です。4題×4問、計16問を、1題当たり2分30秒で解くことを目指しましょう。すると4題で10分かかり、終了時点で14:05、残り時間は55分となります。目標スコアが860点の場合、誤答は1セットにつき1問以下にとどめたいところです。その精度で目標時間内に解ききるには、読み直しなどをせず、一度の通読で長文の全体像をつかめるよう集中して読み込むことが大事です。

Part 7

Part 7は読解問題です。1設問につき60秒で解くことを目指しましょう。計54問を残り時間55分で解くので、単純計算すると1問当たり約61秒となり、理論上は全問解答が可能です。設問が2つある問題なら2分、3つある問題なら3分を割り当てます。この時間内でパッセージを読み、選択肢を選ぶところまで行いましょう。

1文書の問題は29問あるので、解き終えるのに29分かかり、解答終了時の時間は14:34となります。2文書/3文書の問題は25問あり、Part 7すべてを解くには54分かかって、解答終了時刻は14:59の見込みです。時間切れを防ぐためには「時間をかければ解ける」問題に、注力しすぎないことが大事です。質問にNOTが入っている、「…でない選択肢を選ぶ」問題や、直接的な言及がない情報を推測するような問題は、ついつい深追いしたくなるかもしれません。しかし時間を注ぎ込まず、予定どおりに切り上げ先へ進むことが大事です。

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 この本には、860点を取るために必要な各Partの目標正解数や、このレベルの学習者に必要なトレーニング法など、要点を押さえた学習ポイント・勉強法が豊富に収録されています。収録されている問題は、実際のTOEIC L&Rテストより難しいレベルに作られていて、高得点奪取のための高地トレーニングができます。問題数を実際の試験の約半分にした「ハーフ模試」により、短時間で総仕上げをすることも可能です。この本の音声は付属CDで聞けるほか、旺文社リスニングアプリ「英語の友」にも対応しています。
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時間を効率的に使うコツ

以下では、問題を解く順番や自分に合った解き方など、タイムマネジメントのコツを紹介します。

問題は必ず前から順に解く

TOEIC L&Rテストは、前の問題から後ろの問題へと順に解いていくことが肝心です。ボリュームのある試験なので、自信がない問題や飛ばした問題を「あとで戻って考えよう」と思っても、多くの場合、それだけの時間は残りません。問題用紙にメモすることも禁止されているので、「あとで解こう」と思った問題を即座に判別することも困難です。したがって、戻って解き直す方法は基本的に向いていません。

分からない問題や「あとで見直したい」という問題があったとしても、何らかの答えを必ずマークしてから先へ進みましょう。未記入のマーク欄があると、解答欄をうっかり間違ってしまったり、時間不足でマークし切れなかったりという事故を招きがちです。そのときに解いている問題より前に無回答の問題がないよう、常に注意しておきましょう。

自信を持って読める文書形式を見つける

TOEIC L&Rテストのリーディングで大事なのは、全部を読み切ることではなく、時間当たりの正答率を上げることです。そのためには、得意な問題には時間をかけ、苦手なものは流すというメリハリが求められます。特にPart 7は問題形式が多様で、どの文書が読みやすい/読みにくいかには個人差があります。メールを読み慣れているという人もいれば、一般的には難しいと言われる記事問題の方が得意という人もいるでしょう。自分が得意なのはどんな文書か、苦手なのはどれかを事前に把握し、解くべき問題を速やかに選べるようにしておきましょう。

時間配分の演習をする

前述の時間配分を実践したり、どの問題を解くべきか判別したりするには、本番同様の状況で反復練習することが欠かせません。公式の問題集や本番形式の模試などを使い、時間管理を意識して解いてみましょう。まずは自分の目標スコアから、どのような時間配分が適切かを考え、どのPartを何分で解くべきか把握します。それから問題集や模試を目標時間内に解いてみましょう。大まかにではなく、タイマーやストップウォッチなどを用意して、厳密に計りながら演習することが大事です。終わったら答え合わせを行い、目標の正答率で解けたかを確認します。以上の手順を繰り返すことで、時間の感覚や問題を選ぶセンスが磨かれ、実力を発揮できるようになっていくことでしょう。

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まとめ

TOEIC L&Rテストのリーディングセクションで、目標スコアへ近づくためのコツが把握できたでしょうか。リーディングセクションはリスニングセクションと違い、放送など解答時間の目安になるものがないので、自分でタイムマネジメントをすることが必須です。日頃の英語力養成に加え、TOEIC L&Rテストならではの時間管理テクニックを身につけて、目標スコアを達成しましょう!