この記事では、英検準1級合格のために必要な情報をまとめて紹介しています。最初に、レベルはどのくらいで合格点は何点か、合格するとどんなメリットがあるかといった英検そのものの解説や、試験日程などの情報を挙げてあります。次に、出題の傾向や特徴、効率的な勉強法、苦手とする人が多いリスニングの対策など、かなめとなる試験対策を詳述します。最後に、試験当日の流れや具体的な問題例と解答のコツ、面接のポイントなどをまとめています。英検準1級を受験する方、受験を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

(本記事は、2017年12月時点の情報に基づいています。受験の際は、英検ウェブサイト等で最新情報をご確認ください。)

英検とは

英検とは、実用英語技能検定のことです。公益財団法人 日本英語検定協会が主催し、文部科学省が後援しています。1級、準1級、2級、準2級、3級、4級、5級の7つの級があり、年に3回実施されています。年間の総志願者数は250万人を超える、日本で最大規模の英語検定試験です。

リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングという、英語の運用に不可欠な4技能を堅実に測定する検定で、長年にわたる実施歴により、抜群の知名度と信頼を得ています。検定料も4技能を測って6900円(準1級の場合)と、他の英語資格試験に比べると安価で、試験会場も多く受験しやすいのが特長です。小学生から社会人まで幅広い年齢層を対象としているため、職歴や経験によって結果が左右されないよう設計されており、「誰でも受けられる」「英語力そのものを測る」検定という定評があります。

7つの級のどれにチャレンジしてもかまいません。試験後に送付される成績表には、合否判定だけでなく、どのくらい合格ラインを上回ったか、あるいは下回ったかなどが示されることから、習熟度のチェックや学習モチベーションの維持にも活用できます。国際標準規格CEFRに対応した英検CSEスコアによって、自分のレベルをグローバルな視点で把握できることも長所です。

レベル

英検準1級は大学中級程度のレベルとされ、「社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用することができる」とうたわれています。難関大学の入試程度のレベルと言われ、「実際に使える英語力」の証明として高く評価されています。高校生・大学生・社会人を中心に、幅広い層に受験されています。

英検準1級の合格者は、次のようなことができると期待されています。

読む 社会性の高い分野の文章を理解することができる。
聞く 社会性の高い内容を理解することができる。
話す 社会性の高い話題について、説明したり、自分の意見を述べたりすることができる。
書く 日常生活の話題や社会性のある話題についてまとまりのある文章を書くことができる。

受験する意義

高校生にとっては、大学中級レベルである英検準1級を持っていることは、標準以上の英語力が身についていることを意味します。そのような級に挑戦し成功したという証拠ですので、学力だけでなく学習意欲やチャレンジ精神もあると見なされ、推薦・AO入試などの面接において、好印象を与えることができるでしょう。大学入試において出願資格が得られたり、得点に加点されたりするなどの優遇措置を受けられるケースもあります。

大学生にとっては、英検準1級を持っていると大学によっては、英語科目の単位として認定されます。留学の際、英語力の証明として使えるケースもあります。就職活動の際も、例えば教員採用試験で試験の一部免除や点数の加点の対象になるなど優遇されます。英語力を問わない職種に応募する場合でも、準1級という難度の高い資格にチャレンジし取得した経歴は、アピールポイントとなるでしょう。

社会人にとっては、英検準1級を持っているということは、グローバル・ビジネスの現場で活躍する足がかりとなるでしょう。近年は国際化の進展にともない、昇進・昇格試験で英語資格の取得が求められたり、英語と無縁だった職場・職種でも英語力が必要となったりする傾向があります。英検準1級を持っていれば、キャリアパスにおいて可能性が広がるでしょう。

TOEICテストとの違い

英検の問題とTOEICテストの問題は大きく異なります。英検準1級では、家庭・学校・職場・地域など社会生活での幅広い場面・話題が出題され、文化的、科学・医学的な内容のリーディングなど比較的アカデミックな英語を理解できることが求められます。一方TOEICテストでは、ビジネスでの英語力を測定する試験であるため、ビジネスにおける場面・話題が中心に出題されます。ビジネスの経験がない学生にとっては、英検準1級の方が攻略しやすいでしょう。一方、英語からしばらく遠ざかっていた社会人にとっては、TOEICテストの方が馴染みやすいと思われます。

また英検準1級は、一次試験ではリーディング・ライティング・リスニングの3技能、二次試験ではスピーキングの能力を判定する4技能テストです。対するTOEICテストは、リーディングとリスニングの能力を判定するTOEIC L&Rテストと、スピーキングとライティングの能力を判定するTOEIC S&Wテストとに分かれています。近年は、従来重視されていたリーディング・リスニングの技能に加え、スピーキングやライティングの能力も求められる傾向が顕著です。4技能を総合的に判定したい場合は、一度の申し込みで受験でき、検定料も安価な英検準1級にメリットがあります。

英検準1級とTOEICテストは、そもそもテストの性質が異なるため、単純な比較はできません。しかし、英語4技能資格・検定試験懇談会がまとめた、外国語運用能力の評価基準であるCEFRに基づいて各試験を比較した資料によると、英検準1級合格は、TOEIC L&Rテストでは785点以上(満点は990点)、TOEIC S&Wテストでは310点以上(満点は400点)に対応するとされています。

CEFR 英検級
(英検CSEスコア)
TOEICスコア
C2    
C1 1級
(2630~3400)
1305~1390
L&R:945~
S&W:360~
B2 準1級
(2304~3000)
1095~1300
L&R:785~
S&W:310~
B1 2級
(1980~2600)
790~1090
L&R:550~
S&W:240~
A2 準2級
(1728~2400)
385~785
L&R:225~
S&W:160~
A1 3~5級
(419~2200)
200~380
L&R:120~
S&W:80~

英語4技能資格・検定試験懇談会が公表した2017年度対照表より作成)

試験内容

英検準1級には、一次試験(筆記・リスニング)と二次試験(面接)があります。

一次試験

一次試験は、筆記試験とリスニングテストの2部構成です。
筆記試験は90分で、リーディング・ライティングの2技能が判定されます。
リスニングテストは約30分で、筆記試験に続いて実施されます。
解答形式は、英作文のみ記述式で、それ以外はマーク式です。

問題の構成は下記のとおりです。

●筆記試験

測定技能 問題番号 問題形式 詳細 設問数
リーディング 1 短文の語句
空所補充
文脈に合う適切な語句を補う。 25
2 長文の語句
空所補充
パッセージの空所に文脈に合う適切な語句を補う。 6
3 長文の内容
一致選択
パッセージの内容に関する質問に答える。 10
ライティング 4 英作文 指定されたトピックについての英作文を書く。 1

●リスニングテスト

測定技能 問題番号 問題形式 詳細 設問数
リスニング Part 1 会話の内容
一致選択
会話の内容に関する質問に答える。
(放送回数1回)
12
Part 2 文の内容一致選択 パッセージの内容に関する質問に答える。
(放送回数1回)
12
Part 3 Real-Life形式の内容
一致選択
Real-Life 形式の放送内容に関する質問に答える。
(放送回数1回)
5

英検準1級では、社会生活一般、芸術、文化、歴史、教育、科学、自然・環境、医療、テクノロジー、ビジネス、政治などに関する話題が出題されます。

二次試験

二次試験は面接形式のスピーキングテストです。
日本人あるいはネイティブスピーカーの面接委員と1対1で約8分話します。

出題される問題は下記のとおりです。

測定技能 問題番号 問題形式 詳細
スピーキング   自由会話 面接委員と簡単な日常会話を行う。
  ナレーション 4コマのイラストの展開を説明する。(2分間)
No. 1 受験者自身の意見を問う質問 イラストに関連した質問に答える。
No. 2, 3 カードのトピックに関連した内容についての質問に答える。
No. 4 カードのトピックにやや関連した、社会性のある内容についての質問に答える。

英検準1級の二次試験では、社会性の高い分野の話題が主に出題されます。過去の出題例を挙げると、在宅勤務、レストランでの喫煙、チャイルドシート、住民運動、キャッチセールス、護身術などです。

日程

英検準1級は年に3回実施されます。実施月は毎年度決まっており、下記のとおりです。

  一次試験 二次試験
第1回 6月 7月
第2回 10月 11月
第3回 1月 2月*

* 2018年度の二次試験・B日程は3月に実施されます。

個人受験は、下記の日程で実施されます。

●2017年度

  受付期間 一次試験 二次試験
第3回 11月21日~12月20日
(書店は12月13日締切)
2018年1月21日(日) (A日程)2018年2月18日(日)
(B日程)2018年2月25日(日)

●2018年度

  受付期間 一次試験 二次試験
第1回 3月9日~5月11日
(書店は5月7日締切)
6月3日(日) (A日程)7月1日(日)
(B日程)7月8日(日)
第2回 8月1日~9月14日
(書店は9月7日締切)
10月7日(日) (A日程)11月4日(日)
(B日程)11月11日(日)
第3回 11月30日~12月26日
(書店は12月19日締切)
2019年1月27日(日) (A日程)2019年2月24日(日)
(B日程)2019年3月3日(日)

二次試験にはA日程とB日程とがあり、英検準1級の個人受験では、年齢・受験地によりA日程かB日程のいずれかに割り振られます。

団体受験の受験日は、一次試験では、個人受験と同日か、前日の土曜日あるいは前々日の金曜日となります。二次試験はA日程です。ご自身の所属する団体に問い合わせましょう。

過去問

英検準1級の問題やレベルを確認するには、過去問を解いてみることが一番です。英検ウェブサイトにて、直近3回分の過去問が公開されています。過去問は、試験終了後1週間程度でアップされます。

過去問で英検準1級対策をするなら、日本語訳と丁寧な解説が掲載された旺文社の過去問シリーズがおすすめです。じっくり取り組みたい方は、6回分の過去問を収録した『2017年度版 英検準1級 過去6回全問題集』(CD別売)を、短期で実力を完成させたい方は、3回分の過去問を収録した『2017-2018年対応 短期完成 英検準1級 3回過去問集』(CD付)をご利用ください。

『2017年度版 英検準1級 過去6回全問題集』
試験前に実力・自信をつけるためには、回数をこなすことが不可欠です。
本書には6回分も過去問が収録されているので、十分に試験に慣れ、また語彙力・読解力の強化をすることができます。
繰り返し解いて自分なりのリズムやコツをつかめるようになれば、本試験でもそれを発揮できるはずです。
過去問をみっちり解いて、合格を目指してください!!

合格点・合格率

一次試験

2015年度までは、配点は原則1問1点で、筆記大問3は1問2点、筆記大問4は14点、リスニングPart 3は1問2点で、合計点が合格点以上であれば合格でした。しかし2016年度からは、技能ごとに算出されたCSEスコアという指標をもとに合否が判定されるようになり、その結果何問正解すれば合格か、はっきりとは分からなくなりました。ただし日本英語検定協会は、「2016年度第1回*では、各技能7割程度の正答率の受験者の多くが合格した」と発表しており、今後も7割程度の正答率が合格ラインだと予測されます。

* CSEスコアによる合否判定が導入された最初の試験回

CSEスコアでは、リーディング・リスニング・ライティングの技能ごとに750点満点とされており、合格基準スコアは3技能合計で1792点です。英作文問題は筆記試験の中のたった1問ですが、ライティングとして750点満点で評価されるため、一次試験の中で比重は1/3とかなり大きくなります。例えば、リーディング・リスニングで満点を取っても、ライティングが0点だった場合、合計1500点となり、合格基準スコアに292点足りないことになります。つまり、日頃からどの技能もバランスよく身につけておくことが、英検準1級合格には必要なのです。

二次試験

二次試験の合否もCSEスコアで判定されます。満点は750点で、合格基準スコアは512点です。ナレーション、応答内容、発音、語彙、文法、語法、情報量、アティチュード(積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度)などが評価ポイントとなります。

合格率

2015年度の合格率は16.0%でした。2016年度以降、合格率は公表されていません。

合格までの道のり

受験級の確認

英検を受験する際には、受験すべき級が本当に準1級であるか、よく検討しましょう。英検は下の級から順に受験する必要はなく、初めて英検を受験する場合でも、英検準1級を受験してかまいません。

英検ウェブサイトで過去問を眺め、自分の実力とかけ離れていないかどうかチェックしましょう。もし歯が立たないと感じたら、今の実力により近い級を先に受験し、ステップアップするというやり方もあります。

ケース別学習手順

ケースA:英検準1級レベルの学習をほぼ終えている場合

大学生や社会人など、英検準1級レベルの学習をすでに終えている場合、
・試験に慣れること
・苦手分野を補強すること
の2つが重要です。

英検対策書を使った学習手順の一例をご紹介します。

1. 過去問で問題演習

英検は試験形式が毎回一定している試験ですので、試験に慣れるだけでも、素早く解答し、正答率を上げることができます。『2017年度版 英検準1級 過去6回全問題集』で過去問を解き、試験形式に慣れましょう。必ず時間を計り、どれくらいの速さで解答していけばよいか、よく確認しましょう。

2. 答え合わせと、苦手分野の発見

過去問を解き終わったら答え合わせをし、間違えた問題の解説をよく読みましょう。英検準1級合格に必要な正答率は明らかにされていませんが、7割程度が合格ラインだと予測されます。大問ごとに正答率を算出し、正答率が7割を切った大問は、苦手な分野だと考えましょう。

3. 苦手分野の補強

正答率が7割を切る大問があった場合には、『英検準1級 総合対策教本[改訂版]』であてはまる章を学習しましょう。単語・熟語に不安があったら『英検準1級 でる順パス単』を使用して、語彙力を補強しましょう。長文読解が苦手な場合は『英検準1級 長文読解問題120』で、リスニング力に問題があるようなら『英検準1級 リスニング問題150』で、不足している英語力を身につけましょう。

4. 二次試験の問題演習

一次試験を突破したら、『2017年度版 英検準1級 過去6回全問題集』で二次試験の過去問に挑戦しましょう。スマホなどで自分の解答を録音し、あとから自己評価するとよいでしょう。うまく答えられなかった問題は、解説をよく読み、解答例に使われている表現を覚えてしまいましょう。

ケースB:英検準1級レベルの知識が身についていない場合

高校生や、英語にしばらく触れていなかった社会人など、過去問を眺めてみて「わからない単語が多すぎる」「知識不足だ」と感じる方は、英検準1級合格に最低限必要な知識を固めることにまず注力しましょう。

英検対策書を使った学習手順の一例をご紹介します。

1. 英検準1級の出題傾向に沿って学ぶ

英検準1級の出題形式と問題の傾向を理解し、それに必要な知識を身につけましょう。内容解説と、トレーニングのための問題を併記している『英検準1級 総合対策教本[改訂版]』がおすすめです。英検準1級合格に必要な4技能を、理論と実践で身につけることができます。

2. 重要単語を覚える

単語集『英検準1級 でる順パス単』の「でる度A」(よく出る重要単語)の530語をまず覚えましょう。この単語集はでる順に掲載されており、効率よく学習できます。

ここまで終えたら、ケースAの学習手順に進みましょう。

合格に必要な学習時間

上記の手順で学習をすすめた場合、どれくらいの学習時間が必要か、一例を示しました。

ケースA

1. 過去問で問題演習:過去問6回分の演習で12時間
2. 答え合わせと、苦手分野の発見:過去問6回分の答え合わせと丁寧な復習で9時間
3. 苦手分野の補強:苦手分野1つにつき3時間
4. 二次試験の問題演習:過去問6回分の演習と丁寧な復習で3時間

苦手分野の数によりますが、27~33時間程度を見込むとよいでしょう。

ケースB

1. 出題傾向に沿って学ぶ:傾向を知り対策するのに15時間
2. 重要単語を覚える:でる度Aを覚えるのに9時間
+ケースAの学習時間

未習分野の量によりますが、51~57時間程度を見込むとよいでしょう。

もちろん個人差もありますので、上記の時間はあくまで目安です。単語や英作文は一度やっただけでは力がつかない分野ですし、英語を話す機会がない人は発話に慣れるだけで時間がかかることでしょう。日頃、学校で英語の授業を受けている方は、その分、英語力が日々高まっているはずですので、個人学習にここまでの時間は必要ないかもしれません。逆に、社会人などで独学されている方は、十分な学習時間を確保できるよう、しっかり計画を立てることが大切です。

勉強法

単語

英検準1級によくでる単語は、日常会話で使用されるものより難易度が高く、社会性の高い話題で使われる語彙が中心です。

特に筆記大問1は、25問中最初の21問程度が単語の知識を問う問題です。文法知識だけで解ける問題はなく、語彙力が決め手となります。品詞別に見ると名詞・形容詞・動詞がほぼ同数ずつ出題されており、副詞も問われます。

大問1によくでる単語を例に挙げると、eliminate(~を取り除く)、congestion(混雑)、cynical(懐疑的な)などです。

参考書

おすすめの参考書は、『英検準1級 でる順パス単』です。過去の英検問題を分析し、よく出題される単語を「でる順」に掲載した、リスト型単語集です。

『英検準1級 でる順パス単』の音声は、アプリ「英語の友」で無料ダウンロードできます。収録された見出し語のリストを見ながら発音を確認できるので、英検準1級レベルの単語を、効率的に耳で覚えられます。

勉強法

英検準1級レベルの単語を学習するには、幅広い分野についての社会的な英文に日頃から触れることが大事です。USA Today などネイティブ向けの、比較的読みやすいニュース記事を積極的に読んでみましょう。The Japan Times や The Daily Yomiuri など日本の英字新聞も、日本での出来事を扱っているので馴染みやすく、おすすめです。見慣れない単語があったら意味を調べるだけでなく、コロケーション(他の単語との、よく使われる組み合わせ)もメモして自作の単語帳を作ったりすると、大問1対策にもなりますし、英作文(ライティング)や面接(スピーキング)の際、自然な英語表現を使えるようにもなります。

英字新聞などを読むのと並行して、単語集も活用するとよいでしょう。英検準1級ででる単語はジャンルが幅広いので、読書だけで語彙力をつけようとすると膨大な量を読まなければならなくなります。ですから単語集『英検準1級 でる順パス単』を使い、効率よく覚えることをおすすめします。単語を一定数以上頭に叩き込むと、読む速度が飛躍的にアップします。すると一層多くの英文を読めるようになるので、語彙力もさらについてきます。このような相乗効果で、単語力・英語力を底上げしましょう。

単語集は、「覚えている」「覚えていない」を仕分けるチェックリストととらえましょう。まず、載っている単語を覚えているか覚えていないかを基準に、すべてを短時間で仕分けていきます。単語集の見出し語にはチェックボックスがありますから、「覚えていない語にチェックを入れる」とルールを決めて(逆に覚えている語にチェックを入れてもかまいません)、チェックを入れていきましょう。それから暗記に移ります。この勉強方法の利点は、すでに覚えている語に時間を奪われず、覚えていない語だけに集中できることです。勉強時間は有限ですから、効率よく学べるよう工夫しましょう。

アプリ「英語の友」は「単語モード」機能を使えば、『英検準1級 でる順パス単』の見出し語の音声を聞きながらチェックを入れて、「覚えている」「覚えていない」をアプリ上で仕分けることができます!

単語を覚える際には読むだけでなく、聞く・話す・書く、すべての技能を動員しましょう。字面を見る、発音を聞く、音読してみる、手を動かしてスペルを書いてみるなど、五感を刺激し体で覚えるのです。単語の意味がいまひとつよくわからない場合は、インターネットの画像検索で、その単語をサーチするのもよい手です。その単語と関連のある画像がぞくぞくと出てきますから、画像を手がかりに意味を頭にインプットできます。また、『英検準1級 でる順パス単』には派生語・類義語・反意語も網羅されていますから、まとめて覚えて語彙力を倍増、3倍増させましょう。

熟語

英検準1級の熟語は、日常生活あるいは社会性のある話題で使われる語彙が中心です。大問1の25問中、4問程度が熟語の問題です。句動詞が主に出題されます。

大問1によくでる熟語を例に挙げると、call for(~を必要とする)、let up(手を緩める)、pull over((車)を脇に寄せる)などです。

参考書

おすすめの参考書は、単語集『英検準1級 でる順パス単』です。過去の英検問題を分析し、よく出題される重要熟語300語を掲載しています。黙々と暗記するのが苦手という方には、『英検準1級 文で覚える単熟語[三訂版]』がおすすめです。文脈の中で単語・熟語が身につきます。

アプリ「英語の友」を使えば、『英検準1級 でる順パス単』の音声をダウンロードすることができます。収録された見出し語のリストを見ながら発音を確認できるので、英検準1級レベルの熟語を、効率的に耳で覚えられます。

勉強法

単語と同じく、覚えていない熟語と出会うたびにひとつひとつ覚えていくのもよい学習法ですが、やはり『英検準1級 でる順パス単』を使った学習が効率的です。詳しくは、単語の項をご参照ください。

また、熟語を覚える際には、以下のやり方がおすすめです。
①熟語を構成する単語の、それぞれの語義をチェックする。
②それらの語義・ニュアンスを結びつけ、イメージを膨らませて意味を想像する。
③熟語としての意味と関連づける。
④例文を読み、記憶にインプットする。

(例)skirt around((問題)を回避する)の場合
①skirt[名詞]スカート、すそ、へり [動詞](へりに沿って)進む
 around[副詞]ひとまわりして、ぐるりと回って
②「へり・すそを、ぐるりと回って」と、イメージする
③へりをぐるりと回るイメージを、「問題の周縁をぐるりと回って避ける」と関連づける
④例文 Please stop skirting around the issue.(問題をはぐらかすのはやめてください。
)を読み、記憶にインプットする。

この、単語の語義から熟語の意味を想像する方法は、大問1の選択肢を絞り込むときだけでなく、読解で知らない熟語があったときにも役立ちます。

長文読解

英検準1級の長文読解では、様々なジャンルと世界各地に関する、ある程度専門的な文章を読んで、理解することができるレベルが求められます。

長文読解は、一次試験・筆記の大問2と3で出題されます。長文の内容は、文化的、科学・医学的なものが多く、地域としてはアメリカに関するものが約半数を占めています。歴史的な側面を扱う文章が多いのも特徴です。

大問2では、約250語の長文2つに、空所が3カ所ずつ(計6カ所)あります。それぞれの空所にあてはまる述部や接続詞、接続詞的用法の語句などを、4つの選択肢から選びます。約15分で解きたいところです。

大問3では長文が3つあります。1つめは約300語で設問が3問、2つめは約400語で設問が3問、3つめは約500語で設問が4問となっています。問われるのは主に、長文の細部の内容ですが、全体の主旨・結論を問う出題もまれにあります。速読と緻密な読みの両方が必要です。全部で1200語程度になる長文を、できれば35分ほどで解きたいところです。

参考書

長文読解を基礎から学びたい方には『英検準1級 総合対策教本[改訂版]』がおすすめです。長文の構成や読み方のコツなど、短時間で正確に文脈を把握する方法を指導しています。読解力を上げたい方には、120問解いて実力を練成する『英検準1級 長文読解問題120』がおすすめです。

勉強法

英検準1級の長文読解で大事なことは、時間内に読み切ることです。そのためには、まず大意をつかみましょう。長文の構造を意識して、タイトルと最初の数文はじっくり読み、続く段落はつなぎ言葉と5W1H(when, where, why, who, what, how)に注意して速読するのです。それから設問と照らし合わせて、答えに関係する部分を、誤解のないように読み解きます。

大問2では、空所の前後が重要なので、まずここを丁寧に読みましょう。それから段落全体、次に文章全体の流れを把握して正答を絞り込みます。接続表現のパターンを知っておくと文の構造を把握しやすくなるので、例えば「accordingly は順接」、「nevertheless なら逆接」、「to take an illustration は例示」などと覚えておきましょう。

大問3では、文章の流れと設問の順序はほぼ対応しています。具体的に言うと、第1パラグラフから1問めが出題され、第2パラグラフからは2問め、という順番です。本文、選択肢共に長いので、焦って読解がいい加減になったり、疲れてしまって集中力がもたなかったりしないよう、日頃から長文に慣れておくことが大事です。また、目標解答時間内の解答を目指す、文章の構造を意識して先を予測しながら読む、未知語があっても辞書には頼らず、言い換え表現や話の流れから意味を類推する、など、本番を意識した読み方を普段から心がけましょう。

英作文(ライティング)

英検準1級の英作文(ライティング)では、社会性の高い話題についてまとまりのある文章を書くことができるレベルが求められます。

英作文は、一次試験・筆記の大問4として出題されます。例えば、「賛成か反対か:小規模で自営の商店や企業は、現代社会で生き残ることができる」など、社会的な話題が中心に出題されます。

  • 指定されたトピックについて書く。
  • 与えられたポイント4つのうち、2つを用いる。
  • 序論・本論・結論の構成で書く。
  • 語数の目安は120~150語。

が要件です。

参考書

英作文を基礎から学びたい方には、英文の基本構造から学べる『英検準1級 総合対策教本[改訂版]』がおすすめです。問題をたくさんこなしたい方は、英作文が合計7問収録されている『英検準1級 予想問題ドリル[新試験対応版]』がおすすめです。

勉強法

要件にある「序論・本論・結論の構成で書く」とは、「以下の表のような構成にせよ」という意味です。

①序論(Introduction) トピックを提示する導入部分。英検準1級では、agreeかdisagreeかなど、自分の意見を述べる。
②本論(Body) トピックを具体例などを示しながら論じる部分。英検準1級では、指定されたポイント2つについて述べる。
③結論(Conclusion) まとめ。英検準1級では、①で自分が述べた意見をもう一度繰り返して締めくくる。

②の「本論(Body)」の部分では、指定されたポイント2つについて、1パラグラフずつ書くとよいでしょう。そのパラグラフの構造は、
・パラグラフ冒頭にポイントを明示したトピックセンテンスを書く
・トピックセンテンスの根拠となる、サポーティングセンテンスを2~3センテンス書く
とすると、まとまりのある「本論(Body)」となります。

以上の構造を意識して、時間内に手書きで書く練習を積みましょう。「正直どちらでもいいんだけど」と思うトピックであっても、「こちらの立場に立つ」と決めて、その立場で意見を主張した方が、主旨の通ったエッセイになります。論拠を述べる表現 I have two reasons to support my opinion. や、指定されたポイントを列挙するための表現 First, ~、Second, ~、結論を言う表現 For these reasons, ~ は、覚えておくと便利です。それ以外にも therefore や also など、つなぎ言葉を覚え、使い慣れておきましょう。

リスニング

英検準1級のリスニングでは、社会性の高い内容を聞いて理解できるレベルが求められます。

リスニングテストには、Part 1、Part 2、Part 3があり、放送回数はすべて1回です。

Part 1では、男女2人の会話が読み上げられます。話者の間柄は家族や友人など身近な関係であることが半数以上で、同僚同士や店員と客であるケースも次いで多くなっています。会話の内容は、日常会話や雑談、店舗などでのやりとりなど多岐にわたります。

Part 2
では、150語前後の文章が読み上げられます。文章の内容は文科系・理科系を問わず、幅広い分野が出題されていますが、科学・技術、医療・健康、動物・自然をテーマとしたものが多くなっています。

Part 3では、アナウンスや音声ガイダンスなど実生活で耳にする英文が読みあげられます。仕事上の連絡や説明、留守電の内容などの音声が放送されます。臨場感のある効果音が入っていることもあります。

実際に音声を聞いてみて、英語が読み上げられるスピードを確認しましょう。

『英検準1級 予想問題ドリル[新試験対応版]』より)

参考書

リスニングを基礎から学びたい方は『英検準1級 総合対策教本[改訂版]』がおすすめです。英検準1級の出題パターンを踏まえた内容になっており、多くの情報から必要なものを聞き取る訓練を積むことができます。数をこなしたい方には、過去問を精選した92問とオリジナル問題58問を収録した『英検準1級 リスニング問題150』がおすすめです。

勉強法

英検準1級のリスニングテストでは、専門用語や新しい概念など、難しい単語が頻出します。しかも、多様な分野の高度な内容が、ナチュラルスピードに近い速度で読み上げられるので、「聞き取れない!」と慌ててしまうかもしれません。しかし英検準1級が求めているのは1語1句を完全に聞き取る能力ではなく、聞こえた音声から、会話や英文の大意と要点をつかむ能力です。ですから、聞き慣れない単語や複雑そうな状況が放送されても諦めず、後に続く説明や文脈から意味を類推するようにしましょう。

最初に訓練したいのは、大意をつかむ技術です。会話ならば、話者は相手に賛同しているのか反対しているのかなど、状況を素早く把握しましょう。そのためには、同意を表す It’s a deal.(それで手を打とう)、反対を示す Cut it out.(やめてくれ)など、会話特有の表現を知っておく必要があります。英文の場合は、つなぎ言葉を聞き取って文の構造を理解し、内容の展開を予想しながら聞きましょう。例えば、For instance, ~. と聞こえたら、「例を挙げるのだな、話し手の主張を補強するための例示かな」と予測できますし、however や even so を聞き取れたら、「逆接だ、この後に話し手の主張が来るかも」と備えられます。重要なつなぎ言葉をチェックし、それを文章の構造と結びつけて考える訓練をしておきましょう。

大意がつかめるようになったら、次は要点を聞き取る練習をしましょう。具体的には、5W1H(when, where, why, who, what, how)が重要です。特にPart 3では when や
where、what を問う問題が多いので、「いつ」「どこで」「何が」の要素が出てきたら素早くメモする習慣をつけましょう。こうやって複数の情報を確実に聞き取り、「~のケースなら、…をしなければならない」など、取るべき行動を状況に応じて判断できるだけのリスニング力を養っておきましょう。

アプリ「英語の友」を使えば、『英検準1級 予想問題ドリル[新試験対応版]』『英検準1級 でる順 合格問題集[新試験対応版]』などの音声を、スマホでいつでも気軽に聞くことができます。繰り返し聞いて、リスニング力を日々鍛えましょう!

スピーキング(二次試験・面接)

英検準1級のスピーキングでは、社会性の高い話題についてやりとりすることができるレベルが求められます。

スピーキングテストは、二次試験において面接形式で行われます。
まず、指示文と4コマのイラストがかかれた問題カードを見て、そのストーリーを説明します。それから、そのイラストにかかわる質問がされます。次に、問題カードのトピックに関連した質問がされます。最後に、問題カードのトピックにやや関連した社会性のある内容について、受験者自身の意見が聞かれます。
過去の出題例は、在宅勤務、レストランでの喫煙、チャイルドシート、住民運動、キャッチセールス、護身術などです。

参考書

面接の流れをあらかじめ知っておけば、不安も解消! 14セットの練習問題に加え、面接をリアルに体験できるDVDの付いた『14日でできる! 英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題』がおすすめです。予想問題14回分をこなしているうちに、出題パターンがつかめてくるでしょう。

勉強法

面接の評価には、アティチュード(態度)という項目があり、積極的にコミュニケーションを取ろうとする意欲を示すことが大事です。具体的には、入退室のあいさつや、アイコンタクト、大きな聞き取りやすい声、黙り込まない、などです。問題演習をする際には、頭の中で答えを思い浮かべて済ますのではなく、面接の場面を想定して実際に、しっかりと声に出して練習しましょう。このような実践を重ねることで、明瞭な発声やアイコンタクトが身につき、本番でも自然と行えるようになります。

英検準1級のスピーキングでは、ストーリーを組み立てて話す力が求められます。「現代社会の~の問題について、このように対処したら、かくかくしかじかという別の問題が起きてしまった」という展開が大部分を占めます。イラスト中のキャラクターの表情も考慮するなどして、話を構成しなければならないので、ぶっつけ本番で臨むことはかなりリスクがあります。事前に過去問を使い、初めて見るイラストからストーリーを組み立てるなど、英語で説明する訓練をしておきましょう。『14日でできる! 英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題』には、本番同様のカラーイラストが14点付属しているので、実戦さながらに練習することができます。

語彙力は英語4技能のいずれでも重要ですが、英検準1級レベルのスピーキングになると、重要度が一層高くなります。様々な社会問題にかかわる語彙を、記憶の中から瞬時に取り出して、その上発話できなければならないからです。日頃から新聞やニュースに触れて、社会性の高い単語・表現に馴染んでおきましょう。本番の緊張した状況下では、語句のド忘れは起きて当たり前です。「あれは何と言うんだっけ、いや代わりに~と言おう」など、別の語句に即座に置きかえられるように、類義語や代替表現を、記憶の貯蔵庫にストックしておくことが肝要です。

過去問・予想問題

実際に試験を受けてみたら、時間が飛ぶように過ぎてしまい、最後の問題までたどり着かなかった―そんな経験をしたことはありませんか? ほんの少し答えを悩んだつもりでも、驚くほど時間が経ってしまっていることもあります。試験当日、こんな失敗をしないためには、普段から実際の試験と同じ分量の問題を時間内に解くトレーニングをしておくことが大事です。過去問や予想問題はこのトレーニングに最適な素材です。

参考書

英検準1級は、2016年度第1回から英作文問題の出題形式が変わりました。『2017年度版 英検準1級 過去6回全問題集』では、新しくなった英作文問題の過去問を2回分解くことができます。一次試験直前の総仕上げには、筆記7回分・リスニング2回分の予想問題を収録した『英検準1級 予想問題ドリル[新試験対応版]』がおすすめです。

勉強法

過去問や予想問題を解くときには、下記の「試験当日の試験対策/一次試験」の問題ごとの時間配分を参考に、各大問にどれくらいの時間をかけるか、決めておきましょう。大問がひとつ終わるごとに時計を見て、時間どおりに進められているか確認しながら解き進めることが大事です。わからない問題に時間を割きすぎては、時間内に解き終わることはできません。マーク式の部分であれば、あとで時間が余ったときに見直せるように問題冊子に印をつけた上で、マークシートには勘で答えを記入してしまいましょう。このように本番の試験と同じ気持ちで、過去問・予想問題に取り組むことが大事です。

答え合わせが終わったら、大問ごとに正解率が何パーセントであったのか、算出しましょう。合否判定はCSEスコアで行われるため、何問正解したら合格なのかははっきりしませんが、およその合格ラインは7割程度と予測されます。もし正解率が7割を切る大問があったら、それは苦手な大問ですから、入念に復習しましょう。『英検準1級 総合対策教本[改訂版]』で苦手な大問の解説を読み、基礎知識をしっかりと固めるのもよいでしょう。

試験当日の試験対策

試験会場に自動車やバイクで行くことは禁止されています。必ず、電車やバスなどの公共交通機関を利用して会場に向かってください。会場には早めに着き、トイレも済ませ、愛用の参考書で最終確認をしながらリラックスして試験開始を待ちましょう。

一次試験(筆記・リスニング)

一次試験は、筆記試験、リスニングテストの順で行われます。筆記試験開始前に、リスニングテストの音量チェックが行われます。リスニングテストの直前には音量チェックは行われませんので、音量が小さいなど聞こえづらい場合は、必ずこのタイミングで試験監督者に申し出るようにしましょう。

筆記試験は90分です。大問ごとの目標解答時間は下記のとおりです。

問題番号 問題形式 詳細 設問数 目標解答時間
1 短文の語句
空所補充
文脈に合う適切な語句を補う。 25 15分
2 長文の語句
空所補充
パッセージの空所に文脈に合う適切な語句を補う。 6 15分
3 長文の内容
一致選択
パッセージの内容に関する質問に答える。 10 35分
4 英作文 指定されたトピックについての英作文を書く。 1 25分

時折、時計を見て、進み具合を確認しましょう。試験には腕時計の携帯が許可されています(ただし、Apple Watchなどのウェアラブル端末の携帯は禁止されています)。

筆記 大問1:短文の語句空所補充

文中の空所に、文脈に合う適切な語句を4つの選択肢から選んで入れ、文章を完成させる問題です。25問のうち、20問程度が文章形式、5問程度が会話形式となっています。単語の知識を問う問題が大半で、最後の4問程度は熟語についての出題です。

例題:
Choose the best word or phrase from among the four choices for the blank.

The soldier’s leg injury was not so serious by itself, but it had not been treated properly. His leg now had a serious (        ).

1 adaptation 2 infection 3 alteration 4 illusion

『英検準1級 予想問題ドリル[新試験対応版]』より)

答え:2

合格ラインの目安は、25問中18問正解です。短文2つで構成されている場合や会話の場合は、空所がない方の文・発言がヒントになることが多いので、そちらをじっくり読むようにしましょう。知らない熟語は動詞や前置詞、副詞からイメージを膨らませると意味を推測できることがあります。しかし、大問1は悩んでも答えがひらめくことはあまりないので、わからない問題は早々に見切りをつけて、長文読解や英作文に十分な時間を取るのが得策です。

大問1に限りませんが、わからない問題でも解答欄には答えをどれか記入しておきましょう。「英作文まで終わったら、大問1に戻ってマークしよう」と思っていても、実際には時間切れでマークができないこともありますから、ご注意を。

筆記 大問2:長文の語句空所補充

250語前後の長文2つにそれぞれ空所が3カ所ずつ(計6カ所)あり、空所に入る適切な語句を4つの選択肢から選んで文章を完成させる問題です。

例題:
Read the passage and choose the best answer from among the four choices for the blank.

The Effects of Alcohol

Alcohol is an important part of our society. It is produced and consumed all over the world and comes in innumerable forms. However, it is also a toxic substance. Unfortunately, informed knowledge of its effects on our bodies is not (        ) its use.

The first part of the body to be affected is the central nervous system, which controls various bodily functions, and analyzes and responds to sensory information. Alcohol reduces our ability to analyze this information, and the results can be seen in the first stage of intoxication, with speech and vision being most affected.(以下略)

1 more personal than
2 separated from
3 as widespread as
4 so intuitive as

『英検準1級 予想問題ドリル[新試験対応版]』より抜粋)

答え:3

合格ラインの目安は、6問中5問正解です。代名詞や言い換え表現が指している語句と、論旨の展開を示すつなぎ言葉(However など)に注意しながら読むと、大意を素早くつかめます。空所の前後は特に丁寧に読み、大意と照らし合わせて解答を選びましょう。

筆記 大問3:長文の内容一致選択

大問3では、ほぼ300語、400語、500語の英文に対して、内容を問う設問が3問、3問、4問の計10問出されます。英文の部分・詳細、理由、プロセスなどを問う問題が多く、全体の主旨・結論を問う出題もまれにあります。

例題:
Read the passage and choose the best answer from among the four choices for the question.

Volunteer Tourism

Volunteer tourism is catching on in wealthy countries. The volunteer-tourism industry, made up largely of travel agents or humanitarian groups, sends people to sites around the world where they can provide assistance to local people. Generally, a bit of tourism is thrown in to make the package more attractive. The trips are similar in nature to assignments by the Peace Corps and church mission work, except that they are far shorter, usually from a single day to three weeks. Volunteers who travel with Ambassadors for Children pay slightly over $2,000 for the opportunity to work with African children infected or orphaned by the AIDS virus. In addition, they take a day safari and visit Robben Island, where Nelson Mandela was held in a prison. The total trip consists of 11 days.(以下略)

What do volunteer tourism organizers do to attract customers?
1 They provide special assistance to the volunteers when traveling.
2 They have publicized the tours to humanitarian groups.
3 They promote volunteer work to tourists already abroad.
4 They offer side tours during the volunteers’ time abroad.

『英検準1級 予想問題ドリル[新試験対応版]』より抜粋)

答え:4

合格ラインの目安は、10問中7問正解です。最初にざっと読んで大意をつかみ、それから要点を抽出して、その周辺を入念に読みましょう。正答肢では、本文中の表現を別の表現に言い換えていることが多くなっています。本文の表現をそのまま使用している選択肢があったら、引っかけの可能性があるので、慎重に検討しましょう。

筆記 大問4:英作文(ライティング)

指定されたトピックについて120~150語程度の英文エッセイを書きます。与えられたポイント4つのうち2つを使い、序論・本論・結論の構成で書く必要があります。

例題:
● Write an essay on the given TOPIC.
● Use TWO of the POINTS below to support your answer.
● Structure: introduction, main body, and conclusion
● Suggested length: 120-150 words

TOPIC
Agree or disagree: Japan has become too Westernized

POINTS
● Traditions
● Globalization
● Lifestyle
● Borrowing ideas

『英検準1級 予想問題ドリル[新試験対応版]』より)

英作文は、下記の4つの観点から採点されます。それぞれの観点に0~4点が配点されており、合計16点満点です。合格ラインは、12点程度だと思われます。

①内容 課題で求められている内容(意見とそれに沿った理由)が含まれているかどうか
②構成 自分の意見とその理由をわかりやすく示した構成になっているか
③語彙 適切な語彙を正しく使っているか
④文法 文法的に正しい英文になっているか

解答が要件を満たしていない場合や、理由が矛盾している場合は、文法的に正しい英文を書いたとしても0点や減点になる恐れがあるので、気をつけましょう。

語数の目安は120~150語となっていますが、この語数を多少オーバーしても解答欄の枠内に収まっていれば減点されません。試験時間が残りわずかだった場合は、慌てて語数を調整するより、スペル・文法のミスがないか見直すほうがよいでしょう。

筆記試験が終わると、続けてリスニングテストが行われます。

問題番号 問題形式 詳細 設問数 放送回数
Part 1 会話の内容
一致選択
会話の内容に関する質問に答える。 12 1回
Part 2 文の内容一致選択 パッセージの内容に関する質問に答える。 12 1回
Part 3 Real-Life形式の内容
一致選択
Real-Life 形式の放送内容に関する質問に答える。 5 1回

問題文はすべて1回しか放送されません。解答時間は、設問ごとに10秒間です。

リスニング Part 1:会話の内容一致選択

男女2人の会話を聞き、その内容に関する質問の答えを4つの選択肢の中から選ぶ問題です。12問出題され、会話と質問は1度しか放送されません。

例題:
Listen to the dialogue and choose the best answer from among the four choices.

(問題冊子に記載される選択肢)
1 Lend him some money.
2 Give him back the money she borrowed.
3 Lend him some textbooks.
4 Give him a ride to the Student Union.

(放送文)
W: Hey, Pete. Have you finished all your classes today?
M: Yeah, Cathy. I need to ask you a big favor. I’ve got a bit of a cash flow problem at the moment and I was wondering if . . .
W: Sure, no problem. How much do you need?
M: Er, a hundred should cover it. I’ve got to buy some new textbooks this weekend.
W: OK. Let’s go over to the ATM at the Student Union. It will take just a minute.

Question: What does the man ask Cathy to do?

『英検準1級 予想問題ドリル[新試験対応版]』より)

答え:1

合格ラインの目安は、12問中9問正解です。100語前後の男女の会話が放送されます。発話の回数は定まっていないので、先入観を持たずに聞きましょう。反論や別の意見を述べる表現(but など)や、同意の表現(O.K. や You’re right. など)に気をつけると、会話の流れがつかみやすくなります。

リスニング Part 2:文の内容一致選択

放送される英文の内容と一致する文を4つの選択肢から選ぶ問題です。150語前後の論説文6つに対して2問ずつ、計12問出されます。英文と質問は1度しか放送されません。

例題:
Listen to the passage and choose the best answer from among the four choices.

(問題冊子に記載される選択肢)
1 A little stress is actually healthy.
2 Stress is naturally damaging.
3 Strong people can handle more stress.
4 It is not a natural part of the human body.

(放送文)

The Stress in Our Lives

We all feel stressed at certain times of our lives, and generally stress has received a bad name. However, stress is natural to humans and has acted as a survival tool to help us deal with new and even dangerous situations. It increases our alertness, effectiveness and speed of response, such as when we rapidly step on the brakes of our cars to avoid hitting another car. Stress is actually good for us if it is temporary, infrequent and if we have time to recover from it.(以下略)

Question: What does the speaker say about stress?

『英検準1級 予想問題ドリル[新試験対応版]』より抜粋)

答え:1

合格ラインの目安は、12問中9問正解です。質問のほとんどは what で始まる疑問文ですが、why や how から始まる疑問文も出題されます。パッセージ内にある表現や、似た発音の単語が入っている選択肢は、引っかけの可能性があるのでご注意を。パッセージの前半部分から1問め、後半部分から2問めが出題されることが多くなっています。

リスニング Part 3:Real-Life形式の内容一致選択

問題冊子に印刷された「状況」「質問」「選択肢」を10秒で読んだ後、実生活を想定した音声を聞きます。そして、質問に対する解答を4つの選択肢から選びます。設問数は5問です。英文と質問は1度しか放送されません。

例題:
Read the situation and question. Listen to the passage and choose the best answer from among the four choices.

(問題冊子に記載される内容)
Situation: You are due to return home to New York in three days. You telephone Skyways Airlines to check your return reservation and hear the following recorded message.
Question: What should you do?

1 Press 1.
2 Press 2.
3 Press 3.
4 Press 4.

(放送文)
You have 10 seconds to read the situation and question.
This is Skyways Airlines. Your call is very important to us. Calls are answered in strict rotation, so please do not hang up if the line is busy. If you wish to contact reservations, please press 1; for departure and arrival information for today’s flights, press 2; for reconfirmations of previously booked flights, press 3; for cancellations, press 4, and for all other information, press 5. While we will endeavor to answer your call within five minutes, sometimes due to circumstances beyond our control, or at times of peak demand, we may take a little longer. Thank you for calling Skyways.
Now mark your answer on your answer sheet.

『英検準1級 予想問題ドリル[新試験対応版]』より)

答え:3

合格ラインの目安は、5問中4問正解です。「状況」の主語が You で、「質問」は「あなたはこれから何をするべきか」というものがほとんどです。放送前の10秒で、「状況」「質問」「選択肢」をしっかり読み取り、英文放送中は不要な情報をふるい落としながら、必要な情報を抽出するようにしましょう。自分がその「状況」に置かれている、と想像しながら聞くと集中できます。

二次試験(面接)

二次試験の会場は、一次試験の会場とは異なりますので、二次試験受験票をよく確認しておきましょう。会場では、受付を済ませたら、控え室で待機します。長く待たされる場合もありますので、なるべくリラックスして過ごすようにしましょう。順番が近づくと、面接室の近くの席に案内されます。試験後は控え室に戻ることはできませんので、荷物はすべて持って移動しましょう。係員に入室するよう指示されたら、面接室のドアをノックして入室しましょう。入室の際は、Hello. などの挨拶を忘れずに。

問題番号 問題形式 詳細
  自由会話 面接委員と簡単な日常会話を行う。
  ナレーション 4コマのイラストの展開を説明する。(2分間)
No. 1 受験者自身の意見を問う質問 イラストに関連した質問に答える。
No. 2, 3 カードのトピックに関連した内容についての質問に答える。
No. 4 カードのトピックにやや関連した、社会性のある内容についての質問に答える。

面接試験にはアティチュード(態度)という採点項目があります。聞き取りやすい声ではっきりと話し、積極的にコミュニケーションしようとする姿を見せましょう。たとえ話す英語に未熟な点があったとしても、黙り込んだりせず自然に応答する方がプラスになります。

自由会話

面接委員と、簡単な日常会話をします。氏名確認の延長上で、「海外に行ったことがありますか?」などカジュアルな質問を皮切りに、2、3往復程度のやりとりが行われます。自由会話はウォームアップで、採点には含まれません。ですから考え過ぎず、気楽に応答し、舌と心をほぐすようにしましょう。

ナレーション

指示文と4コマのイラストが掲載された問題カードを渡され、そのイラストの展開を2分間で説明する問題です。

例題:
(問題カード)
You have one minute to prepare.

This is a story about a young boy who had no free time to play.
You have two minutes to narrate the story.

Your story should begin with the following sentence:
One day, a boy walked by a park on his way to his violin lesson.

 

解答例:
One day, a boy walked by a park on his way to his violin lesson. He saw some children playing in the park. He was very envious of them because they were having a good time and he had to go to violin practice. Ten minutes later, he was having a violin lesson at a music school. He was frustrated because when he told the teacher he couldn’t play a song, she simply told him that he needed to practice harder. Later that night, he did his homework. There was a lot to do, so he had to stay up very late to complete it. During that time, he imagined the children he saw playing in the park and wished he could join them. The following week, his mother and father attended a parent-teacher conference. The teacher told them that their son was smart and was doing well with his studies. However, she also said that he couldn’t make friends with the other children because he didn’t have sufficient social skills.

『英検準1級 でる順 合格問題集[新試験対応版]』より)

イラストのコマの上部に書かれた時を示す表現は必ず使って、ストーリーに流れを持たせましょう。登場人物のせりふなどコマの中に書き込まれた語句は、目で追いながら発話できるので心理的に安心できるだけでなく、発話量も増やしてくれます。余裕があれば She pointed out ~. などと別の動詞を用い、余裕がなければシンプルに She said ~. を使って、言い落とさず盛り込むようにしましょう。登場人物の表情を読み取って、He was frustrated ~. や His parents looked shocked ~. などと描写することも大事です。指定された文章で話し始めることも忘れずに。

No. 1 イラストに関連した質問

「受験者自身がイラスト内の人物であったらどう思うか?」など、イラストに関連した質問がされます。たいていは、4コマめのイラストに関する質問です。

例題:
Please look at the fourth picture. If you were the boy’s mother, what would you be thinking?

解答例:
I’d be thinking, “I probably need to cut back on my son’s scheduled activities immediately and allow him more time to play with his friends.”

『英検準1級 でる順 合格問題集[新試験対応版]』より)

面接委員が発する質問をよく聞いて、同じ構文・表現で返すといいでしょう。例えば、If you were the woman, what would you be thinking? と仮定法で質問されたら、I would be thinking ~. と、面接委員の発言の後半を利用し、主語だけ I に換えて話し始めるのです。一度話し出せば気持ちがリラックスして、後を続けやすくなりますし、煩雑な仮定法も相手の発言を繰り返せばミスなく使えます。

No. 2, 3 問題カードのトピックに関連した問題

問題カードのトピックに関連した内容について質問されます。

例題:
No. 2
Do you believe that cram schools are beneficial for children?

解答例:
Yes. They help children understand their regular lessons better and prepare them for life after graduation, which can be pretty competitive.

No. 3
Do you think that young people today are less ambitious than they were in the past?

解答例:
Yes. Many young people look at the economy and believe that there are no opportunities for them to succeed, so they’re more likely to settle for any job rather than try and achieve their goals.

『英検準1級 でる順 合格問題集[新試験対応版]』より)

Do you think that ~? や Should ~? で始まる質問が多く見られます。Yes か No で答えられる質問の場合は、まず Yes / No を述べ、それからそう思う根拠を1つか2つ付加しましょう。自分の意見が Yes でも No でもない場合は It depends.(場合によります)という答え方もあり得ます。とにかく、何も答えないという事態だけは避けましょう。

No. 4 問題カードのトピックにやや関連した質問

問題カードのトピックにやや関連した、社会性のある事柄について、受験者自身の意見が問われます。カードのトピックからかなり離れた内容の質問をされることもあるので、先入観を持たずに聞きましょう。

例題:
Do you think the low birth rate means Japan should accept more immigrants in the future?

解答例:
Yes. The Japanese economy is based on manufacturing, both for the domestic and export markets. Unless Japan accepts more foreign workers, companies may no longer be able to maintain output.

『英検準1級 でる順 合格問題集[新試験対応版]』より)

Yes / No で答えられる問題の場合は、まず Yes, I think so. などと答え、その間に続けるべき根拠を考えましょう。自分の意見をまとめる時間は確かに必要ですが、その間黙ってしまうと、面接委員が「この受験者は質問を聞き取れていない/発話するスキルがない」と誤解するかもしれません。Well . . . や Let me see . . . などの表現を用いる、または質問をゆっくりリピートするなどして、考え中であることを示しましょう。反射的に Yes と答えたものの「やっぱり違う」と思ったなど、一度口に出してしまったものを訂正したい場合は、Sorry. と言ってから In my opinion, ~ などと続ければ仕切り直せます。

質問が聞き取れなかった場合には、自然な会話の流れの中であれば、Pardon? やExcuse me? などと聞き返しても減点はされません。ただし、質問の中の単語の意味を面接委員にたずねても教えてはくれませんので、見当がつかない場合は聞き取れた語の話題について、当てずっぽうでもいいので答えてしまいましょう。黙り込んでしまうとアティチュードの評価に悪影響を与えますし、Pardon? を繰り返していると聞き取れないと判定されて、次の質問へ移られてしまいます。

まとめ

英検準1級の全貌が把握できたでしょうか? 英検は問題形式が決まっていますので、ひとつひとつの形式をよく把握しておけば、それぞれの正解率を上げることができます。合格ラインは7割程度。地道な対策が合格のカギです。合格を目指してがんばってください!