自動翻訳や校正ツールの進歩により、英語で文章を書くハードルは格段に下がりました。一方で、「この英文、失礼なニュアンスだったりしないかな?」と、ちょっと不安になることもあるのでは?

こちらの「メールで使える英語表現」シリーズは、英語でメールを書くときに使える便利な語彙・表現を、シチュエーションごとに紹介する記事です。定型的な表現に言い換え例文を複数つけ、注意するポイントも挙げてあります。英文メールのテンプレートとしても活用してください!

キャンパスライフ編第3回は、「グループ発表の準備をする」です。

今回のテーマ:Preparing for a Group Presentation

今回は、「グループ発表に備えてミーティングの日取りを提案する」というシチュエーションです。ポイントとなる表現に加えて、礼儀正しい言い方からカジュアルな言い回しまで、類似表現を複数紹介します!

メール文の例

To: ◎◎◎◎◎@mail.com
Subject: Re: Our Group Presentation

Hi all,

How’s it going? I just wanted to thank everyone for sending in your ideas for our presentation topics on time.
Everyone has some good ideas, but I think Harry’s idea of comparing English education in Japan and Taiwan would be fantastic for our presentation!
We should meet to discuss this more. How about Thursday at 3 pm or Friday at 5 pm? Let me know which time works best! Thanks!

See you,
Nami

(訳)

To: ◎◎◎◎◎@mail.com
件名: Re: 私たちのグループ発表

やあ、みんな。

調子はどうですか? プレゼンのトピックについて、アイデアを時間どおりに送ってくれてありがとう。
みんないいアイデアを持ってますが、日本と台湾の英語教育を比較するというハリーのアイデアが、私たちのプレゼンにとても向いているだろうと思います。
この件についてもっと話し合うために集まった方がいいでしょう。木曜の午後3時か、金曜の午後5時はどうかな? どちらの時間がいいか、知らせてください。よろしく!

では、また。
ナミ

重要表現

① Hi all,
「やあ、みんな」
前提として、学生同士であっても初めて書くグループメールは丁寧な書き出しにした方がよいでしょう。ただ上記のメールは内容から見て、既にメールを何通かやり取りしている状況で送られたことが推測されます。この場合は、やや丁寧~カジュアルなくらいが適当でしょう。さらに交信を重ねていくと、よりカジュアルな書き出しになるはずです。

英文メールは一般に、冒頭に挨拶を書き、改行して第1文で相手の近況を尋ねる形式を取りますが、親近感が増すにつれ、挨拶と第1文が融合したり、挨拶抜きで話題に入ったりするようになります。例えば、下記のような書き出しです。

例:カジュアル
[挨拶] Hi all,
[第1文] How’s it going?

例:さらにカジュアル
[呼びかけと挨拶を改行なしで融合] Hi, how’s it going, everyone?

類似表現

丁寧

  • Dear group members,
    「グループの皆さん」

やや丁寧

  • Hello everyone,
    「皆さん、こんにちは」

丁寧寄りのカジュアル

  • Hi all,
    「やあ、みんな」

カジュアル

  • Hey all, what’s up?
    「やあみんな、どうしてる?」

② Everyone has some good ideas.
「みんないいアイデアを持ってますね」
これはカジュアルな言い方です。学生同士が交わす英文メールにはくだけた表現が多用されるので、このような言い回しを覚えておくと役に立つでしょう。とはいえ授業やプロジェクトを仕切るメールがカジュアルすぎると、馴れ馴れしい印象を与えてしまうかもしれません。一方で丁寧な文ばかりでは、「冷たい」「上から目線」という印象を与えてしまうのが難しいところです。「やや丁寧」と「カジュアル」を組み合わせて使うと、よい具合になるでしょう。

類似表現

丁寧

  • I appreciate all your ideas.
    「皆さんのアイデアに感謝します」

やや丁寧

  • I really enjoyed [reading / hearing] everyone’s ideas.
    「皆さんのアイデアは[読んでいて/伺っていて]とても楽しかったです」

カジュアル

  • Everyone’s ideas are great.
    「みんなのアイデア、全部すごいね」

③ We should meet to discuss this more. How about Thursday at 3 pm or Friday at 5 pm?
「この件についてもっと話し合うために集まった方がいいでしょう。木曜の午後3時か、金曜の午後5時はどうかな?」
英文メールを書く際のポイントは、重要な箇所はやや丁寧に、細部はそれに比べ少しカジュアルに書く、ということです。このメールの場合、要点は「ミーティングの提案」です。ですからミーティングの提案については丁寧度の高い英文で書きましょう。そして、その直後の具体的な日程について言及する「木曜…どうかな?」はカジュアル寄りの文体にすると、提案をいっそう目立たせることができます。②で触れたとおり、丁寧/カジュアル表現を組み合わせることで、節度を保ちつつ親密感も醸し出せます。

ちなみに、カジュアルな文章表現には次のような傾向があります。1つ目は文章の連結です。英語のカジュアルな書き言葉では文章が連結されることがあります。下記の「類似表現」を見てください。丁寧/やや丁寧な例文は2文ですが、カジュアルな例文は maybe で文をつなぎ、1文にしています。もう1つは時刻の表記方法です。正式には a.m. / p.m. と書きますが、特にアメリカのカジュアルな文章では am / pm と書くことが多いです。(なお、イギリス英語では丁寧さに関係なく、am / pm のようにピリオドなしで書くのが一般的です。)

類似表現

丁寧

  • Could we have a meeting to discuss this more? How about Thursday at 3 pm or Friday at 5 pm?
    「この件についてもっと話し合うために集まりませんか。木曜の午後3時か、金曜の午後5時はどうかな?」

やや丁寧

  • Can we get together to discuss this more? How about Thursday at 3 pm or Friday at 5 pm?
    「この件についてもっと話し合うために集まれる? 木曜の午後3時か、金曜の午後5時はどうかな?」

カジュアル

  • Let’s meet to discuss this more, maybe Thursday at 3 pm or Friday at 5 pm?
    「この件をもっと話し合うために集まろう、木曜の午後3時か、金曜の午後5時あたり、どう?」

まとめ

大学という場で学生同士が交わすメールは、スラングも含めカジュアルな文体が多いもの。だからこそ丁寧な表現を効果的に使うことで、伝えたいことを際立たせたり、グループ内の人間関係を円滑にしたりすることが可能になります。この記事の要点や例文を実際に使ってみて、英文メールのスキルを磨いてください!