自動翻訳や校正ツールの進歩により、英語で文章を書くハードルは格段に下がりました。一方で、「この英文、失礼なニュアンスだったりしないかな?」と、ちょっと不安になることもあるのでは?

こちらの「メールで使える英語表現」シリーズは、英語でメールを書くときに使える便利な語彙・表現を、シチュエーションごとに紹介する記事です。定型的な表現に、言い換え文例を複数つけ、注意するポイントも挙げてあります。英文メールのテンプレートとしても活用してください!

キャンパスライフ編第1回は、「教授に授業を休む連絡をする①」です。

今回のテーマ:Request for Absence from the Class

大学の授業があるのに、急に熱が出てしまった…。「授業を欠席します」と、教授に英語で連絡をしなければなりません。こんなとき、どんなメールを書いたらよいのでしょうか。

メール文の例

To: ◎◎◎◎◎@univ.net
Subject: Request to be Excused from English Literature II this Wednesday

Dear Professor Miller,

Thank you for your dedication to our class. This is Wataru Sato from your English Literature II class on Wednesdays during the fifth period.
I am writing to bring to your attention that I have developed a fever quite recently, so unfortunately, I would like to request to be excused from attending the next class on Wednesday. I appreciate your consideration in this matter.
If there are any important materials or assignments for this class, I would be grateful if you could let me know or send them to me so that I can stay on track with the coursework.
Again, thank you very much for your understanding and support.

Best regards,
Wataru Sato
(Student ID: 12345678)

(訳)

To: ◎◎◎◎◎@univ.net
件名: 今週水曜日の英文学 IIの 授業欠席のご連絡

ミラー先生

お世話になっております。水曜日の5限に英文学 II の授業を受講している佐藤わたるです。
熱が出たため、残念ながら、水曜日にある次の授業は 休ませていただきたくメールを差し上げました。ご理解いただけますと幸いです。
もし、この授業で扱う重要な資料や課題がありましたら、授業内容に遅れずについていけるように、お知らせくださるかご送付くださると大変助かります。
ご理解とご支援に、今一度感謝いたします。

よろしくお願いいたします。
佐藤わたる
(学籍番号: 12345678)

重要表現

①Thank you for your dedication to our class.
「お世話になっております」

文字どおりに訳すと、「私たちの授業に対するあなたの熱意に感謝します」の意です。英文メールの一般的な出だしとしては、I hope you are doing well.(あなたがお元気であることを願っています[お変わりありませんか]。)などを目にする機会が多いのではないでしょうか。よりフォーマルな挨拶には、I hope this e-mail finds you well.(あなたがお元気でいらっしゃることを願っています。)などもあります。しかし「学生から教授へのメール」という今回のシチュエーションを考慮すると、一般的な挨拶より、日頃の感謝を表明することが望ましいでしょう。

類似表現

  • I am grateful for your enthusiasm in teaching our class.
    「私たちのクラスを熱心にご指導くださり、感謝しています」
  • I appreciate the learning environment you have created for our class.
    「私たちのクラスのために、学習環境を整えてくださり、ありがとうございます」

②I am writing to bring to your attention.
「メールを差し上げました」

直訳だと「…にお気づきいただくために(このメールを)書いています」となります。相手に情報を伝えたい場合の表現としては、ほかに、I would like to inform you that.(…をお伝えさせていただきます)という、フォーマルな言い方があります。ダイレクトに用事を伝える場合は、I am contacting you to notify you that.(…を通知するために連絡しました)とも言えるでしょう。しかし、今回書いているのは、授業欠席を認めてもらうためのメールです。より気をつかった、フォーマルな表現が適切でしょう。

類似表現

  • I am reaching out to let you know that.
    「…と知らせるためにご連絡しました」
  • I have something that I would like to discuss, which is.
    「お話ししたいことがあります、それは…です」

③I would like to be excused from.
「休ませていただきたく」

直訳すると「私は…を免除していただきたい」という意味です。授業の欠席を伝えるには、I am afraid that I will be unable to attend class.(残念ながら私は授業に出られないでしょう。)という、よりフォーマルな言い方があります。逆にカジュアルに言うなら、I can’t make it to class.(私は授業に行けません。)となるでしょう。ただ、教授と良好な関係を築き、維持することを考えたら、礼儀正しく「許可を求める」方が無難です。

類似表現

  • I am kindly asking for permission to be absent from.
    「…欠席の許可をお願いします」
  • I hope that I can be allowed to miss.
    「…を欠席する許可をいただけると良いのですが」

まとめ

事務的な英文メールを書くときに、いちばん大事なのは意味が伝わるよう明確に内容を述べること。とはいえ宛先が先生や上司である場合は、今後の人間関係も考慮して、礼儀正しい文章を心がけたいものです。なお、今回ご紹介しているのはかなりフォーマルな書き方の例です。実際にはカジュアルなメールを書く先生も少なくないので、先生との関係性によって、適宜表現をカジュアルにしても構いません。最後に、送信ボタンを押す前に必ず読み直して、間違いがないか確認するのを忘れないようにしましょう!