自動翻訳や校正ツールの進歩により、英語で文章を書くハードルは格段に下がりました。一方で、「この英文、失礼なニュアンスだったりしないかな?」と、ちょっと不安になることもあるのでは?

こちらの「メールで使える英語表現」シリーズは、英語でメールを書くときに使える便利な語彙・表現を、シチュエーションごとに紹介する記事です。定型的な表現に、言い換え文例を複数つけ、注意するポイントも挙げてあります。英文メールのテンプレートとしても活用してください!

キャンパスライフ編第2回は、「教授に授業を休む連絡をする②」です。

今回のテーマ:Request for Absence from the Class

前回の「教授に授業を休む連絡をする①」では、体調不良で授業を欠席する際に使える表現を紹介しました。今回は、就職活動中の学生が面接のためにゼミを欠席しなければならないというシチュエーションです。丁寧なメール文の例を紹介したあと、ポイントとなる表現に加えて、礼儀正しい言い方からカジュアルな言い回しまで、類似表現を3パターンずつ紹介します!

メール文の例

To: ◎◎◎◎◎@univ.net
Subject: Class Absence Request for Sociology of Education Seminar

Dear Professor Taylor,

Thank you for teaching our class. This is Ayako Tanaka from your Sociology of Education Seminar. I would like to inform you that I have been offered a wonderful opportunity to attend a job interview. Could I be absent from your seminar next week on Thursday, second period? I certainly understand the importance of the seminars, and I assure you that I will keep up to speed with the content by asking other students to share the material that I miss.

Thank you very much for your understanding and support.

Sincerely,
Ayako Tanaka
(Student ID: 12345678)

(訳)

To: ◎◎◎◎◎@univ.net
件名:教育社会学ゼミ欠席のご連絡

テイラー先生

お世話になっております。教育社会学ゼミ生の田中あやこです。このたび採用面接の機会をいただきましたため、ご連絡を差し上げました。つきましては、来週木曜2限の先生のゼミを欠席させていただいてもよろしいでしょうか。ゼミの大切さは重々承知しており、欠席した回の資料は他のゼミ生から共有してもらうようにして、必ず内容についていけるようにいたします。

ご理解、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

田中あやこ
(学籍番号: 12345678)

重要表現

① I have been offered a wonderful opportunity to attend a job interview.
「このたび採用面接の機会をいただきました」
opportunity(機会)という単語には、「好機」というポジティブなニュアンスが含まれます。そこへ wonderful(すばらしい)などの語をかぶせることで、この面接の重要性をいっそう明確に伝えることができます。就職活動の習慣が異なる国から来た先生にも、就職活動の時期が学業と重なることへの理解を得られるよう、面接の重みをきっちり強調しましょう。

類似表現

丁寧

  • I have been selected for an interview for a position I am very passionate about.
    「切望する仕事で面接まで残ることができました」

やや丁寧

  • I have an opportunity to have an interview for a great position.
    「好条件の仕事の面接を受けられることになりました」

カジュアル

  • There’s an interview for a job I really want.
    「本当に就職したい会社の面接があります」

② I assure you that I will keep up to speed with the content by .
「…して、必ず内容についていけるようにいたします」
文字どおりに訳すと、「…して、必ず授業についていくことを先生にお約束いたします」となります。欠席の許可をただ依頼するだけではなく、遅れを自身で取り戻す旨をしっかり述べることで、ゼミへの真剣さが伝わります。欠席により生じる不都合をどう解決するか具体的に書くと、積極的な態度が見えて先生からの信頼も増すでしょう。

類似表現

丁寧

  • I guarantee that I will stay current with the coursework by .
    「…して、必ず授業についていくようにいたします」

やや丁寧

  • I will take the steps to keep up to date by .
    「…して、授業についていきます」

カジュアル

  • I’ll catch up by .
    「…して、ちゃんとついていきます」

③ Thank you very much for your understanding and support.
「ご理解、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます」
メールの末尾にしめくくりの文章をしっかり書くと、丁寧な印象を与えられます。今回のように了承をいただくメールでは特に、相手の配慮への感謝を明記するようにしましょう。

類似表現

丁寧

  • I greatly appreciate your attention to this matter.
    「この件にご配慮いただければ幸いです」

やや丁寧

  • I am thankful for all your support.
    「ご協力に感謝します」

カジュアル

  • Thanks a lot!
    「ありがとうございます!」

まとめ

先生や上司宛に英文メールを書く際には、それなりの politeness(礼儀正しさ)を求められます。とはいえカジュアルなやり取りを好む人も少なくないので、人柄や関係性を考慮して、相手に合った表現を使うようにしましょう。忙しくても、先生の名前のスペルは送信前に必ず再確認して、メール本文を一読するようにしてくださいね!