【#やるせなENGLISH】#3「そういうのじゃない」ってなんて言う?
こんにちは。
読むラジオ「#やるせなENGLISH ~〇〇ってなんて言う?~」パーソナリティのDJメイホーです。
みなさんから募集した英語にまつわる “やるせないエピソード” を紹介し、モヤモヤ解消のお手伝いをする当番組。
「英語が出てこず会話終了」
「あのとき結局なんて言えばよかったの?」
「違う意味で伝わったのかヘンな空気に……」
など、みなさんが英語を使ったときに経験したトホホなエピソードに、番組で最適なフレーズをご提案します。
第3回となる今回は、旺文社社員のニッシーさんのエピソードをご紹介します。
アメリカ人のいとこがいるというニッシーさん。たのしく雑談していたはずが、うまくいかなかったようで……!?
私にはアメリカ人のいとこがいます。断っておくと、これはおば(母の姉)がアメリカに渡って国際結婚したからで、私自身は日本生まれ日本育ち、cousinは「コウジン」で覚えた純ジャパです。
三人のいとこは日本語がほとんどわからないので、彼らと話すときはいつも英語。英会話力が中学生並みの私ですが、これまでは英語ペラペラのおばの力を借りつつなんとか乗り切ってきました。
そんな彼らが久しぶりに日本を訪れたのが二年前の夏のこと。それぞれのパートナーやフィアンセを連れて、日本全国を観光する計画だそう。東京にも数日立ち寄ると聞いたので、日を合わせていっしょに食事をすることにしました。
小料理屋で小鉢を食べつつお酒が進んできたころ、東京での暮らしぶりを聞かれ、シェアハウスに住んでいるという話をしました。すると、お調子者のいとこのCodyが、
“Oh, shared house? Then, did you get a boyfriend there?”
(おっと、シェアハウス? じゃあ、そこで彼氏ができたの?)とからかうように言いました。
ヒューウ! と口笛を吹きかねないテンションのCody。すぐに、彼がシェアハウスを舞台に繰り広げられる某恋愛リアリティーショーのことを言っているとわかりました。当時「シェアハウスに住んでいる」と言うと、複数の男女がひとつ屋根の下で暮らして恋愛するさまを連想する人が多く、そんなイメージはアメリカでも同じだったようです。
しかし、実際私が住んでいたのは女性専用のシェアハウス。キラキラパリピハウスというより、むしろ“女子寮”に近いものでした。
「いやー、そういうのじゃないのよ、haha」と彼のジョークに応えたかったけど、とっさに英語が出てこない。あーでもそういうチャラチャラした感じのとは違くて……。
ぐるぐると考えた結果、焦った私の口から出たのは、“No!”
のひとこと。
当然、会話はそこで終了。
楽しい雑談だったのに……と今でもやるせない気持ちになる思い出です。
ぐぬぬ、これはやるせない……!
Codyさんはきっと会話を盛り上げようとして冗談を言ったのですね。それに応えて楽しく話したいのに、英語で言えないがゆえにすげない対応をして後悔……王道の“やるせなENGLISH” ですね。英会話にチャレンジしたことのある人なら、ほとんどの方がニッシーさんのような経験をしたことがあるのではないでしょうか?
困ったら Yes か No でしか答えられなくなってしまうのも、日本人のサガかもしれません…。特別むずかしいことを言おうとしているわけじゃないのに何も言えないもどかしさ、よーくわかります。
というわけで、今回のフレーズは「そういうのじゃない」。
パッと英訳しにくいフレーズかもしれませんね。
この状況の場合、最適な英語表現は……
↓
I didn’t mean it like that.
(そういうのじゃない。)
mean は「~をさして言う」、like は「~のような」という意味。that は直前にCodyが言ったことをさしています。直訳すると、「私はそのようなことをさして言ったのではありません」となります。自分の言動を誤解されたときに使えるフレーズです。
mean という単語、ネイティブが会話でよく使っているイメージがありますね。日本語の感覚だと慣れるまで時間がかかるかもしれませんが、マスターできれば、
“Do you know what I mean?”(私の言っていることわかる?)
“I mean it.”(私は本気で言ってるの。)
といったこなれた表現も言えるようになり、英会話上級者に近づけます!
また、話の流れをみると「そういうのじゃない」理由も説明する必要があるでしょう。例えば、次のように言うと会話が続きます。
Unfortunately, I don’t have one because it is for women only.
(残念ながら、そこは女性専用だから彼氏はできてないの。)
ほかにも、この状況ならこんなフレーズもGoodです。
My living situation isn’t so progressive.
(私の生活状況はそんなにイケイケじゃないの。)
And by the way, I wouldn’t be promiscuous like that.
(それに、私はそんなふうにチャラチャラしてないの。)
ただし、これらをユーモラスに伝えたい場合、このまま言うだけでは不十分。単語によっては違う意味に受けとられることもあるので、批判しているように聞こえることがあります。笑い声を付け足したり笑顔で言ったりすると、深刻に捉えていないと伝わりやすいです。“No.” としか言えないときでも、会話を楽しんでいることを態度や表情で示すことが大切ですよ!
というわけで、今回はニッシーさんのいとことのエピソードをご紹介しました。
ニッシーさん、少しでもすっきりしたでしょうか?
「#やるせなENGLISH ~〇〇ってなんて言う?~」では、みなさんのやるせない思い出を消化するお手伝いをしています。
本日のお相手は、DJメイホーでした。
それではまた、次回の放送でお会いしましょう。
See you next time!
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