【#やるせなENGLISH】#1「どっちでもいいです」ってなんて言う?
こんにちは。
読むラジオ「#やるせなENGLISH ~〇〇ってなんて言う?~」へようこそ!
旺文社ココマナ編集部員兼、当番組パーソナリティのDJメイホーです。
「#やるせなENGLISH」は、みなさんから英語にまつわる“やるせないエピソード”を募集して紹介し、モヤモヤ解消のお手伝いをする番組です。
旅行や仕事、日常で英語を使ったとき、
「言いたいことがあったのに、英語が出てこず会話終了」
「なんとか乗り切ったけど、結局なんて言えばよかったんだろう?」
「こう言ったら違う意味で伝わったのか、ヘンな空気に……」
なんていう経験をしたこと、案外あるのではないでしょうか?
当番組では、そんなトホホなエピソードを番組で紹介するとともに、状況にあわせた最適なフレーズをご提案します。
いっしょにやるせない思いを晴らしましょう!
◆ ◆ ◆
さて、記念すべき第1回にご紹介するのは、旺文社員のKyokoさんのエピソード。
ホームステイ先での困りごとは、日本で何気なく使っているあのフレーズだったようです。
17さいのとき、初めてホームステイを経験しました。
ホームステイ先は世界一美しいともいわれる、ウエストオーストラリアのPerthです。
しかも物価が安い。滞在初日、ホストファミリーの家にタクシーで到着すると、パパ、ママ、同じくホームステイ中のスイス人の女性(20さい)のカメラがあたたかく迎えてくれました。
おうちはかわいいし、自然に囲まれているし、猫も二匹いるし、もう最高!ゆいいつ困ったのが、ホストファミリーからの質問の嵐。
「Kyokoはどうしたい?」
「これとあれ、どっちがいい?」
といった具合に、新入りの私の意見や好みをことあるごとに聞いてくれるんです。“Would you like something to drink?”(なにか飲みますか?)
“Yes, please.”(はい、お願いします)
“Tea or coffee?”(紅茶かコーヒーのどちらがいいですか?)
“Tea, please!”(紅茶をお願いします!)これくらいなら、カタコトでなんとか答えられます。
ほんとうに困ってしまうのは、どっちがいいのか自分で判断できない質問。「夕食はRösti (スイスのハッシュドポテトっぽい料理)とお好み焼き、どっちがいい?」
「学校初日は車で送ろうか? バスでひとりで行ってみる?」
「シャワーは夜浴びる派? 朝浴びる派?」初めての環境なので、自分のなかでどっちがいいのかわからない。
ロスティって何よ…?バスでひとりで行ったほうが、ホストファミリーとしてはラクなのかな?
いつもは夜お風呂に入るけど、バスタブないし朝でもぜんぜんいいんだよな。
なるべく迷惑をかけないほうを選びたい。くわしく質問したくてもその英語力がない。「えーっと、どっちでもいいです」
って言いたかったけど、英語が出てこず……。また別の日。
「明日学校にlunch持っていく? 作るならパン買ってくるけど? Sandwichのパンはwhiteとrye、どっちがいい?」
何か答えようと、必死で単語を探しました。“Both, OK.”
今度はなんとか伝えた! と思ったのに、
「で、どっち?」
とホストファミリー。あれ…答えたことになってない!
あのとき、なんて言っていたら納得してもらえたんだろう…。
う~ん、これはやるせない!
ホストファミリーは、Kyokoさんの意思を尊重したいと思ってくれたんですね。でも、慣れない環境だと遠慮もするし、はじめてのことだらけで判断するのがむずかしいですよね。少しでも伝わりそうな単語を絞り出そうとする気持ち、わかります…。
しかも、こういうときの二択ってたいていどちらの案も捨てがたいんですよね。「お鍋のシメは雑炊にする? それともうどん?」なんて聞かれたら、「両方!」って言いたいのがホンネです。
というわけで、今回のフレーズは「どっちでもいいです」。
日本語だと自然に使っている表現ではないでしょうか。
この状況の場合、最適な英語は……
↓
Either is fine.
(どっちでもいいです。)
Kyokoさんが使った “Both, OK.”は、「どちらもいいね(どちらもしたい)」という意味。“Either is fine.”は、「どちらか一方にしたい」ということをはっきり伝える表現です。
さらに、この表現なら、Kyokoさんの「ほんとうにどちらでも構わない」という気持ちを相手に失礼なく、ていねいに伝えることができます。どちらを選んでも困るワケじゃないのね、とホストファミリーを安心させることができますよ。
もちろん、Kyokoさんがどちらかを選べるならそれがベスト! 海外の人と話すと、自分の意見や考えを聞かれることがよくあります。あいまいな返事をすると誤解を招いたり、相手を困らせたり、印象が悪くなってしまうことも。英語圏ではたいていの場合、相手に正直に答えてほしいと思っているので、考えすぎずに答えてOKです。
そうは言っても、バシっと決めるのがむずかしいときもありますよね。
そんな場合は、こんなフレーズもGoodです。
Which do you think is better?
(どちらがいいと思いますか?)
Let me think about it.
(考えさせてください。)
というわけで、今回はKyokoさんのホームステイのエピソードをご紹介しました。
Kyokoさん、少しでもモヤモヤが晴れたでしょうか?
「#やるせなENGLISH ~〇〇ってなんて言う?~」では、みなさんのやるせない思い出を消化するお手伝いをしています。
本日のお相手は、DJメイホーでした。
それではまた、次回の放送でお会いしましょう。
See you next time!
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英語に関するやるせないエピソードを紹介する番組。状況にあわせた最適な英語を提案し、モヤモヤした思いを晴らすお手伝いをします。
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