日本語の感覚だと同じもの。でも、英語では別のものとしてそれぞれ違う言葉で呼んでいる、ということがよくあります。
その違いを知らないと、お互いに別のものを思い描きながら会話が進んで、なんだか話がかみ合わない…なんてことも。

このコラムでは、そんなそっくりさんたちの見分け方をご紹介します。
今回は、カボチャ、サツマイモ、キノコ、バナナ、エビに関する英単語を紹介します。
(文:バーガン陽子)

カボチャ(pumpkin vs. squash)

パンプキン

英語ではハロウィンの時に使うカボチャを pumpkin、日本で一般的に売られているカボチャ(西洋カボチャ)を squash といいます。

実は pumpkin も squash の一種です。ただ、squash の中でも皮がオレンジ色のペポカボチャだけを pumpkin と呼んで区別しています。

pumpkin は水分が多くベチャッとしていますが、squash はホクホクした食感で甘味が強いのが特徴です。

例文
Let’s carve a pumpkin into a Jack-o-Lantern!
パンプキンを彫ってジャック・オ・ランタンを作ろう!

Butternut squash is creamier and tastier than pumpkin.
バターナッツカボチャは、パンプキンよりもクリーミーで美味しい。

サツマイモ (sweet potato vs. yam)

スイートポテト

日本のサツマイモは sweet potato、中がオレンジ色で水っぽいサツマイモは yam と呼ばれています。

yam も sweet potato の一種ですが、茹でるとニンジンとカボチャを足したような味になります。日本のサツマイモのようなホクホク感はありません。

ややこしいのですが、本当の ‘yam’ は大和芋や長芋などの断面が白い、甘くない芋です。ただし、アメリカではこの ‘yam’ を食べるのはごく一部の人々。ほとんどの人は、 yam と言うとサツマイモの yam を想像します。

ちなみに紫芋の英語は purple yam です。

例文
What most people think of as yams are actually sweet potatoes.
ほとんどの人がヤムだと思っているのは本当はサツマイモ。

Freshly baked Japanese sweet potatoes are so good.
焼きたての焼き芋はすっごく美味しい。

バナナ(banana vs. plantain)

バナナ

banana は日本で普段見かける生食用のバナナ、plantain はグリーンバナナや青バナナなどの名前で知られている調理用のバナナを指します。

plantain の長さは bananaより一回り大きめ。皮が硬いのでナイフで剥きます。フライパンで焼くと焼き芋のような味になり、スライスして揚げるとバナナチップス。あぶり焼きにして、主食代わりにすることも。

例文
Bananas are perfect for breakfast on the go.
バナナは移動中の朝食にぴったり。

I’m having Curry Goat with plantains. Simply divine!
山羊カレーの青バナナ添えを食べているんだ。ホント最高!

キノコ(mushroom vs. toadstool)

マッシュルーム

英語では、食べられる美味しいキノコを mushroom、食べられない毒キノコを toadstool と呼び分けています。

両者に科学的な違いはありませんが、 一般的に toadstool といえば、白い付着物がついた真っ赤なかさを持つキノコをイメージする人が多いようです。

ただし、外観が地味な猛毒キノコもたくさん存在しているのでお気をつけて。

例文
She makes the best Shiitake mushroom steak.
彼女は、最高のしいたけステーキを作る。

Some toadstools are highly toxic.
非常に毒性が高い毒キノコもある。

エビ(shrimp vs. prawn)

エビ

一般的にイギリス英語では、小型のエビを shrimp、中型のエビを prawn と呼んで区別しています(アメリカ英語ではどちらも shrimp)。

ちなみに、伊勢海老やオマール海老などの大型のエビは lobster : ロブスター といいます。

例文
I’m craving shrimp cocktail so bad right now.
今、シュリンプカクテルがめっちゃ食べたい。

We are always in the mood for crispy prawn tempura.
僕たち、サクサクの海老天だったらいつでもオッケーだよ。

次回は、チョコレートやシャーベットなどをご紹介します!

バーガン陽子 国立大英文科英語学専攻。卒業後はIT系の外資系企業にて3年間IT、翻訳業務を経たのち渡米。NYのアートスクールで7年ほど肖像画、静物画、抽象画を学ぶ。帰国後は英語学習コンサルタントとして個々に最適な学習方法を研究。現在はフルタイムの英会話講師。