この記事では、小学生のお子さまの英検受験をお考えの方に向けて、英検5級合格に必要な情報をまとめて紹介しています。最初に、レベルはどのくらいで合格点は何点か、合格するとどんなメリットがあるかといった英検そのものの解説や、試験日程などの情報を挙げてあります。次に、出題の傾向や特徴、効率的な勉強のさせ方、初級者向けリスニング対策など、かなめとなる試験対策を詳述します。最後に、試験当日の流れや具体的な問題例と解答のコツ、付き添いの方ができることなどのポイントをまとめています。ぜひ参考にしてください。

(本記事は、2017年12月時点の情報に基づいています。受験の際は、英検ウェブサイト等で最新情報をご確認ください。)

英検とは

英検とは、実用英語技能検定のことです。公益財団法人 日本英語検定協会が主催し、文部科学省が後援しています。1級、準1級、2級、準2級、3級、4級、5級の7つの級があり、年に3回実施されています。年間の総志願者数は250万人を超える、日本で最大規模の英語検定試験です。長年にわたる実施歴により、抜群の知名度と信頼を得ており、近年では、「読む・聞く・書く・話す」の4技能を身につけられるようリニューアルも進められています。

検定料が5級で2500円と、他の英語資格試験に比べると安価で、試験会場も多く受験しやすいのが特長です。小学生から社会人まで幅広い年齢層を対象としているため、職歴や経験によって結果が左右されないよう設計されており、「誰でも受けられる」「英語力そのものを測る」検定という定評があります。

7つの級のどれにチャレンジしてもかまいません。級別のレベル設定はお子さまにもわかりやすいので、「次は○級を目指そう!」という学習意欲の向上に役立ちます。また、試験後に送付される成績表には、合否判定だけでなく、合格ラインをどのくらい上回ったか/下回ったかなども示されます。今の実力を確実に知ることができるので、学習プランを練るための資料としても有益です。

レベル

英検5級は中学初級程度のレベルとされ、「初歩的な英語を理解することができ、またそれを使って表現することができる」とうたわれています。英語学習のステップの始まりであり、基本の「き」を問われる級と言えるでしょう。小学生や中学生を中心に、幅広い層に受験されています。

英検5級の合格者は、次のようなことができると期待されます。

読む アルファベットや符号がわかり、初歩的な語句や文を理解することができる。
聞く 初歩的な語句や定型表現を理解することができる。
話す 初歩的な語句や定型表現を使うことができる。
書く アルファベット・符号や初歩的な単語を書くことができる。

受験する意義

小学生にとって、中学初級レベルである英検5級を持っていることは、標準をやや先んじたレベルの英語力があることを意味します。英検という、段階的に難しくなっていく検定の最初の級を受けることで、より上の級を目指す意欲も湧いてくるでしょう。また英検5級は近年、小学生の受験者が増えていますので、そのようなお子さまがたの姿を試験会場で目にすることは、よい刺激になると思われます。

試験内容

英検5級には、一次試験(筆記・リスニング)とスピーキングテスト(コンピュータ端末を利用した録音形式)があります。

一次試験

一次試験は、筆記試験とリスニングテストの2部構成で、解答形式はマーク式です。
筆記試験は25分で、リーディングの技能が判定されます。
リスニングテストは約20分で、筆記試験に続いて実施されます。

問題の構成は下記のとおりです。

●筆記試験

測定技能 問題番号 問題形式 詳細 設問数
リーディング 1 短文の語句
空所補充
文脈に合う適切な語句を補う。 15
2 会話文の
文空所補充
会話文の空所に適切な文や語句を補う。 5
3 日本文付き
短文の語句整序
日本文を読み、その意味に合うように与えられた語句を並べ替える。 5

●リスニングテスト

測定技能 問題番号 問題形式 詳細 設問数
リスニング 第1部 会話の応答文選択 会話の最後の発話に対する応答として最も適切なものを補う。
(放送回数2回、補助イラスト付き)
10
第2部 会話の内容
一致選択
会話の内容に関する質問に答える。
(放送回数2回)
5
第3部 イラストの内容
一致選択
短文を聞いて、イラストの動作や状況を表すものを選ぶ。
(放送回数2回)
10

英検5級では、家族、友達、学校、趣味、旅行、買い物、スポーツ、映画、音楽、食事、天気、道案内、自己紹介、休日の予定、近況報告などに関する話題が出題されます。

スピーキングテスト

スピーキングテストは、パソコンやタブレット、スマートフォンなどコンピュータ端末を利用した録音形式で実施され、自宅や学校などで受験することが可能です。
専用サイトにアクセスし、受験票横の「本人確認票」、または一次試験個人成績表に記載された英検IDとパスワードでログインして受験します。試験時間は約3分です。

出題される問題は下記のとおりです。

測定技能 問題番号 問題形式 詳細
スピーキング   音読 20語程度のパッセージを読む。
No. 1, 2 パッセージについての質問 音読したパッセージの内容についての質問に答える。
No. 3 受験者自身のことなど 日常生活の身近な事柄についての質問に答える(カードのトピックに直接関連しない内容も含む)。

5級のスピーキングテストは、一次試験の合否に関係なく受験できるテストです。合格者には「5級スピーキングテスト合格」という資格が認定されます。

英検5級の級認定は、リーディングとリスニングの一次試験の合否のみで判定されます。スピーキングテストは別個のテストで、スピーキングテスト単独で合否を判定します。

一次試験が残念な結果となってしまった場合でも、スピーキングテストにはぜひチャレンジしましょう! お子さまにとっては巻き返しのチャンスです。期間内であればいつでも受験できますので、ベストコンディションのときにリラックスした心境で受けさせてあげ、今後の英語学習への励みにしましょう。

日程

英検5級は年に3回実施されます。実施月は毎年度決まっており、下記のとおりです。
ただし、5級スピーキングテストは受験日に指定はなく、以下の開始日から終了日までの間の、任意の日時に1度だけ受験できます。

  一次試験 二次試験* スピーキングテスト
第1回 6月 7月 開始日:申し込みをした試験回の一次試験合否閲覧日から
終了日:申し込みをした試験回の二次試験日から1年を経過した日まで
第2回 10月 11月
第3回 1月 2月

* 英検5級に二次試験はありません。

個人受験は、下記の日程で実施されます。

●2017年度

  受付期間 一次試験
第3回 11月21日~12月20日
(書店は12月13日締切)
2018年1月21日(日)

●2018年度

  受付期間 一次試験
第1回 3月9日~5月11日
(書店は5月7日締切)
6月3日(日)
第2回 8月1日~9月14日
(書店は9月7日締切)
10月7日(日)
第3回 11月30日~12月26日
(書店は12月19日締切)
2019年1月27日(日)

団体受験の受験日は、一次試験では、個人受験と同日か、前日の土曜日あるいは前々日の金曜日となります。ご自身の所属する団体に問い合わせましょう。

過去問

英検5級の問題やレベルを確認するには、過去問を解いてみることが一番です。英検ウェブサイトにて、直近3回分の過去問が公開されています。過去問は、試験終了後1週間程度でアップされます。

過去問で英検5級対策をするなら、日本語訳と丁寧な解説が掲載された旺文社の過去問シリーズがおすすめです。じっくり取り組ませたい方は、6回分の過去問を収録した『2017年度版 英検5級 過去6回全問題集』(CD別売)を、短期で学習させたい方は、3回分の過去問を収録した『2017-2018年対応 短期完成 英検5級 3回過去問集』(CD付)をご利用ください。

『2017年度版 英検5級 過去6回全問題集』

英検5級合格を目指すなら、まずは過去問から!
はじめての英検受験。どう勉強したらよいのかわからない方も多いのではないでしょうか。そんな時は、まずは実際の過去問題を解いてみましょう! 過去問題を解くことによって、自分の今の英語力を知ることができます。

最初からできなくても大丈夫です。旺文社の英検過去問題集では「丁寧な解説」や「試験形式と攻略ポイント」がついていますので、皆さんの学習を手厚くサポートしていきます。
また、はじめての受験でも安心して臨めるように、本番に対応した「個人情報の書き方」や「解答用紙6回分」がついています。他にも「英検って何? 5級ってどんな感じ? 申し込み方法は?」といった疑問にもお答えしている「英検インフォメーション」もあります。さらに2016年度第1回検定から始まったスピーキングテストの対策のために、「はじめてのスピーキングテストガイド」という特集ページを設けました。その中に収録された予想問題はWebで体験することができます。
本冊の問題に加え、別冊の解答解説でもすべての漢字にルビをつけていますので、小学生の方でも自習することができます。

みなさまの英検5級合格を心よりお祈りしています!

合格点・合格率

一次試験

2015年度までは、設問ごとに配点は1点で、合計点が合格点以上であれば合格でした。しかし2016年度からは、技能ごとに算出されたCSEスコアという指標をもとに合否が判定されるようになり、その結果、何問正解すれば合格か、はっきりとはわからなくなりました。ただし日本英語検定協会は、「2016年度第1回*では、各技能6割程度の正答率の受験者の多くが合格した」と発表しており、今後も6割程度の正答率が合格ラインだと予測されます。

* CSEスコアによる合否判定が導入された最初の試験回

CSEスコアでは、リーディング・リスニングの技能ごとに425点満点とされており、英検5級の合格基準スコアは2技能合計で419点です。

スピーキングテスト

スピーキングテストは、一次試験とは別個に採点・判定されます。スピーキングのCSEスコアが425点満点中266点以上なら合格です。

一次試験・合格率

2015年度の合格率は81.4%でした。2016年度以降、合格率は公表されていません。

合格までの道のり

受験級の確認

英検を受験する際には、まず、お子さまが受験すべき級が5級で妥当であるか、よく検討しましょう。英検は下の級から順に受験する必要はなく、初めて英検を受験する場合でも、4級や3級を受験してかまいません。ただ、実力とあまりにもかけ離れた級を受験すると、試験対策も本番も難しすぎ、英語学習のモチベーションが下がってしまう恐れがあります。

英検ウェブサイトで1回分の過去問を解かせてみた上で、手ごたえを確認しましょう。難易度が高いようであれば、現時点では基礎固めに専念し、次回の受験を目指すというやり方もあります。

ケース別学習手順

ケースA:英検5級レベルの学習をほぼ終えている場合

中学1、2年生など、すでに英検5級レベルの学習の大半を終えている場合、
・試験に慣れること
・苦手分野を補強すること
の2つが重要です。

英検対策書を使った学習手順の一例をご紹介します。

1. 過去問で問題演習

英検は試験形式が毎回一定している試験ですので、試験に慣れるだけでも、素早く解答し、正答率を上げることができます。『2017年度版 英検5級 過去6回全問題集』で過去問を解き、試験形式に慣れさせましょう。必ず時間を計り、どれくらいの速さで解答していけばよいか、確認しましょう。

2. 答え合わせと、苦手分野の発見

過去問を解き終わったら答え合わせをし、間違えた問題の解説をよく読ませましょう。英検5級合格に必要な正答率は明らかにされていませんが、6割程度が合格ラインだと予測されます。大問ごとに正答率を算出し、正答率が6割を切った問題は、苦手な分野だと考えましょう。

3. 苦手分野の補強

苦手な分野があった場合には、『英検5級 総合対策教本[改訂版]』であてはまる章を学習しましょう。単語・熟語に不安があったら『英検5級 でる順パス単』を使用して、語彙力を補強しましょう。

4. スピーキングテストの問題演習

『2017年度版 英検5級 過去6回全問題集』で、スピーキングテストの問題をやってみましょう。終わったら、解答例と解説をよく読み、復習しましょう。音読がたどたどしいようであれば、声に出して読む練習をさせましょう。使うべき単語を思い出せないようであれば、『英検5級 でる順パス単』で学習させましょう。

ケースB:英検5級レベルの学習が身についていない場合

小学生、中学入学直後など、まだ習っていないことが多いお子さまの場合は、英検5級に最低限必要な知識をまず固めていきましょう。

英検対策書を使った学習手順の一例をご紹介します。

1. 文法を学ぶ

文法は英語を学ぶ基礎になります。『英検5級 総合対策教本[改訂版]』で、英検5級によくでる文法事項を学びましょう。年少のお子さまの場合は、『小学生のためのよくわかる英検5級 合格ドリル[改訂増補版]』が、親しみやすいイラストと平易な説明で、自習しやすくなっています。

2. 重要単語を覚える

単語集『英検5級 でる順パス単』で、「学校で習う単語」をまず覚えましょう。この単語集はでる順に掲載されており、効率よく学習できます。年少のお子さまには、『英検5級 絵で覚える単熟語[三訂版]』が、フルカラーイラストやクイズ付きでおすすめです。

ここまで終えたら、ケースAの学習手順に進みましょう。

合格に必要な学習時間

上記の手順で学習をすすめた場合、どれくらいの学習時間が必要か、一例を挙げてみました。

ケースA

1. 過去問で問題演習:過去問6回分の演習で4.5時間
2. 答え合わせと、苦手分野の発見:過去問6回分の答え合わせと丁寧な復習で4時間
3. 苦手分野の補強:苦手分野1つにつき1時間
4. スピーキングテストの問題演習:1時間

苦手分野の数によりますが、11~15時間程度を見込むとよいでしょう。

ケースB

1. 文法を学ぶ:未習文法を学ぶのに3時間
2. 重要単語を覚える:「学校で習う単語」を覚えるのに3時間
+ケースAの学習時間

未習分野の量によりますが、17~21時間程度を見込むとよいでしょう。

もちろん個人差もありますし、一度やっただけでは定着せず、時間のかかる項目もありますので、上記の時間はあくまで目安です。日頃、学校で英語の授業を受けているお子さまは、その分、英語力が日々高まっているはずですので、個人学習にここまでの時間は必要ないかもしれません。逆に、学校で英語の授業がまだ始まっておらず、独学しているお子さまは、十分な学習時間を確保できるよう、しっかり計画を立てることが大切です。

勉強法

単語・熟語

英検5級にでる単語・熟語は、日常生活の身近な事柄に関するものが中心で、中学1年の教科書に出てくるレベルです。

筆記試験大問1では、15問中7問程度が単語、5問程度が熟語の知識を問う問題となっています。名詞と動詞の出題が多くなっていますが、近年では前置詞や疑問詞も問われます。またリスニングでも、曜日や月の名前、数字を問うものが多く、基本的な知識が求められます。

大問1によくでる単語・熟語を例に挙げると、drink(~を飲む)、to(~へ)、a glass of(コップ1杯の~)などです。

参考書

おすすめの参考書は、『英検5級 でる順パス単』です。過去の英検問題を分析し、よく出題される単語・熟語を「でる順」に掲載した、リスト型単語集です。年少のお子さまには、フルカラーイラストで視覚的に覚えられる『英検5級 絵で覚える単熟語[三訂版]』が向いています。

アプリ「英語の友」を使えば、『英検5級 でる順パス単』の音声を無料でダウンロードすることができます! 収録された見出し語のリストを見ながら発音を確認できるので、英検5級レベルの単語・熟語を、リスニング力を鍛えながら覚えられます。

勉強法

英検5級レベルの単語・熟語を学習するには、まず、教科書や参考書、問題集で目にしたものをしっかり覚えるのが基本です。英検5級を受験するレベルのお子さまでは、まだアルファベットを覚えきれていなかったり、英語の音に慣れていなかったりします。したがって、見るだけ読むだけではなかなか覚えられません。その単語・熟語の発音を聞き、口に出してみて、何回も書くなど、五感を刺激する方法で勉強させましょう。

単語・熟語を効率よく学ぶには、単語集『英検5級 でる順パス単』がおすすめです。単語集は、「覚えている」「覚えていない」を仕分けるチェックリストととらえましょう。暗記はあと回しにして、載っている単語・熟語を覚えているか覚えていないかを、短時間で仕分けていきます。単語集の見出し語にはチェックボックスがありますから、「覚えていない語にチェックを入れる」とルールを決めて(逆に覚えている語にチェックを入れてもかまいません)、チェックを入れていきましょう。「学校で習う単語」の章の見出し語の仕分けが終わったら、この章の覚えていない単語を集中的に暗記します。それが完了したら「英検にでる単語」の章を、同じように仕分けし、覚えましょう。そして次に「熟語編」を、と順々に、地道に暗記していきます。

英検5級のレベルでは、単語1つに対して複数の意味があるケースはまだ少なく、仮に複数の意味があっても一つめの語義だけ覚えれば通用することがほとんどです。単語集に付属している赤セルやミニテストなども役立ちます。

『英検5級 でる順パス単』は、アプリ「英語の友」を使って音声を無料で聞くことができます。しかも、アプリの機能「単語モード」を使えば、見出し語の音声を聞きながらチェックを入れて、「覚えている」「覚えていない」をアプリ上で仕分けることができます。

専用ノートを使うことを好むお子さまには、『英検5級 でる順パス単』に収録された単語を書き込んで覚えられる教材『英検5級 でる順パス単 書き覚えノート』がおすすめです。また、『英検5級 絵で覚える単熟語[三訂版]』は、暗記が苦手なお子さまや、英検に初めてチャレンジする小学生向きの、イラストやクイズ、音声を使って、楽しく学べる教材です。

英文法

英検5級では、中学1年で習う文法が出題されます。筆記大問1では、文法そのものの知識を問う問題が3問程度出題される上、筆記大問3の語句整序でも文法力がカギになってきます。ポイントは現在形、現在進行形、canを使った表現、代名詞、疑問文、否定文、命令文などです。

参考書

おすすめの参考書は『英検5級 総合対策教本[改訂版]』です。重要な文法の解説を読み、それから問題を解いていく形式になっているので、まだ習っていない項目があるお子さまでも自習できます。CDがついているので、英語の音に耳を慣らすこともできます。
小学生には『小学生のためのよくわかる英検5級 合格ドリル[改訂増補版]』が、説明もより平易でイラストを多用しており、おすすめです。

勉強法

英検5級の文法には、代名詞 I が所有格だとmy、目的格だとmeに変化するなどの「格」、名詞の前に冠詞を置くこと、3人称単数現在形の一般動詞は語尾にsやesがつくことなど、日本語とは異なる概念があります。ここでつまずき、英語が苦手になってしまうお子さまも少なくありません。主語と動詞の呼応関係や基本的な冠詞の使い方などを、参考書などを読ませてしっかりと理解させましょう。

英語の語順は日本語と異なるために難しい点でもあり、よく問われるポイントでもあります。平叙文、否定文、疑問文、命令文を区別して理解させ、問題の数をこなして、定着させましょう。定型表現として何度も言わせて覚えさせ、それから文法的に理解させるのもいいやり方です。例えば、How are you? (お元気ですか)が〈疑問詞+be動詞+主語〉という疑問文であること、Have a nice weekend. (よい週末を)が、〈動詞+目的語〉という命令形であることなどを教え、暗記と理解の両面から定着させるようにしましょう。

疑問詞は、疑問文として文法を問う問題の中だけでなく、リスニングテストでも頻出します。それぞれの意味がカギになるので、「when=いつ」「who=だれ」など、しっかり暗記させ、理解させましょう!

リスニング

英検5級のリスニングでは、日常生活の身近な事柄に関する初歩的な語句や文を聞き取れるレベルが求められます。

第1部は、会話を完成させる問題です。せりふが1つ読み上げられるので、それに対する応答として適切な選択肢を選びます。友人同士や親子、店員と客などの、日常的な会話が中心です。
第2部では、男女2人の会話を聞き、その内容と一致するものを選びます。友人・親子などの日常的な会話が多くなっています。
第3部では、3つの英文を聞き、その中から、問題冊子に印刷されているイラストの内容と一致するものを選びます。日常生活の身近な事柄や話題が中心です。

英文はすべて2回放送され、読まれるスピードはかなりゆっくりです。

実際に音声を聞いてみて、英語が読み上げられるスピードを確認しましょう。

『英検5級 予想問題ドリル[改訂新版]』より)

参考書

リスニング対策には、『英検5級 予想問題ドリル[改訂新版]』がおすすめです。本番そっくりのリスニング問題が3回分収録されており、CDも付属しています。『英検5級 でる順パス単』も、日常会話でよく使われる定型表現を93収録している上、アプリ「英語の友」で音声を無料ダウンロードできるので、リスニング力を鍛えるのに向いています。

勉強法

リスニング対策は、一にも二にも、英語の音に慣れることです。カタカナに頼らせず、単語や熟語を、聞こえたままに復唱する練習をさせましょう。英検5級のリスニングは、読まれる速度がゆっくりで文もシンプルです。ですから、単語が隣の語句とくっつき一体になって発音される現象は、定型表現や熟語を除くと、あまり顕著ではありません。つまり、単語ひとつひとつの発音が、ゆっくりと読み上げられるタイプの問題が多いのです。したがって、単語単体の発音を知っているかどうかが重要になってきます。単語集『英検5級 でる順パス単』と、その音声を無料ダウンロードできるアプリ「英語の友」などを使い、単語そのものの音をしっかり覚えさせることが大事です。

また、英検5級のリスニング問題には、挨拶、命令などの定型表現を問われることが多くなっています。定型表現の特徴は、知っていれば簡単ですが、そうでない場合は正解するのが難しいということです。例えば、Let’s play tennis! は、Let’s ~! が「~しましょう」という意味だとわかっていれば容易ですが、知らなければ「テニスの話題だ」としかわかりません。ですから、定型表現はひたすら聞かせ、声に出して言わせ、書かせて覚えさせましょう。

英検5級のリスニング対策のかなめは、疑問詞! 第1部と第2部は疑問文が主体です。疑問詞の意味をしっかり理解させ、何度も聞かせて慣れさせておきましょう!

過去問・予想問題

試験時間内に全部終わらなかった―お子さまがそんなふうにしょげていたことはありませんか? 本番では慌ててしまい、ほんの少し答えを悩んだつもりでも、驚くほど時間が経ってしまっていたりするものです。試験当日、こんな失敗をしないためには、普段から実際の試験と同じ分量の問題を時間内に解くトレーニングをしておくことが大事です。過去問や予想問題はこのトレーニングに最適な素材です。

参考書

2016年度第1回から導入されたスピーキングテストの特集ページも設けてある、『2017年度版 英検5級 過去6回全問題集』をおすすめします。Web特典で、解答用紙のダウンロードも可能です。一次試験直前の総仕上げには、筆記7回分・リスニング3回分の予想問題を収録した『英検5級 予想問題ドリル[改訂新版]』がおすすめです。

勉強法

過去問・予想問題集を解かせるにあたって重要なことは、本番と同じ方式で取り組むことです。本番同様のマーク式解答用紙を使って実際にマークさせる、時間を厳守する、などを心がけましょう。実際の試験会場では緊張のあまり、1段飛ばしてマークしてしまう、はみ出し・うす過ぎが気になってマーク欄を過剰に丁寧に塗ってしまう、といったことが起こりがちです。事前に本番同様の状態で練習して、当日は、落ち着いて受験できるようにしましょう。

過去問・予想問題は、せっかく時間をかけて解いても、解きっぱなしでは効果が半減します。答え合わせをして、弱点の発見と克服に努めましょう。合否判定はCSEスコアで行われるため、何問正解したら合格なのかははっきりしませんが、およその合格ラインは6割程度と言われています。もし正解率が6割を切る大問があったら、それは苦手な大問ですから、入念に復習させましょう。より細かいところまで見てあげられる場合は、単語力が不足しているのか、文法を覚えきれていないのか、リスニングが聞き取れていないのか見極め、『英検5級 総合対策教本[改訂版]』で苦手な箇所をもう一度勉強させましょう。

スピーキングテスト

英検5級のスピーキングテストでは、初歩的な内容についてやりとりすることができるレベルが求められます。

一次試験の結果にかかわらず受験することができる別個のテストです。パソコンやタブレット、スマートフォンなどコンピュータ端末から、専用サイトにアクセスして受験します。

まず、画面上に20語程度のパッセージ(英文)とイラストが表示されます。そのパッセージを黙読し、それから音読します。
次に、そのパッセージについての質問に答えます。
最後に、受験者自身についての質問がされるので、それに答えて終了です。
出題される話題は、友人やペット、スポーツについてなど、身の回りの話が多くなっています。

参考書

英検5級スピーキングテスト対策には、『英検5級 総合対策教本[改訂版]』がおすすめです。PART 3がスピーキングテスト対策の章となっており、CDも付属しています。また、『2017年度版 英検5級 過去6回全問題集』にも、「はじめてのスピーキングテストガイド」という特集ページが設けられている上、スピーキングテストが体験できるWeb特典付きです。

勉強法

普段から、英語を声に出すことに慣れさせておくことが大事です。学校で英語の授業があるお子さまの場合は、その日習ったページを音読させ、そうでない場合は参考書などの英文を声に出して読ませましょう。テレビの英会話番組、英語の歌などを聞かせて、いっしょに英語で話したり歌ったりするのもよい方法です。

本番で最も問題となるのは、何も言わない/言えないことです。質問を聞き取れなかったときに多少当てずっぽうでも堂々と答えたり、発音に自信がなくても大きな声ではっきりと話したりすることが大事です。事前に体験させて慣れさせることが何よりの対策なので、できれば複数回、練習させてあげましょう。

試験当日の試験対策

一次試験(筆記・リスニング)

試験会場に自動車などで行くことは禁止されています。必ず、電車やバスなどの公共交通機関を利用してください。会場に早めに着き、トイレを済ませて、リラックスして試験開始を待てるよう計らいましょう。

●当日の持ち物リスト

  受験者(お子さま)の持ち物 保護者の方の持ち物
必ず持っていくもの 一次受験票 うわばき(お子さまの受験票に「持ち物:うわばき」と記載されている場合)
HBの黒鉛筆/シャープペンシル お子さま用の飲み物(試験教室内は飲食できませんが、試験時間が長いので水分補給をしてから入室する方がよいかもしれません。)
消しゴム 座席調整用の座布団・クッションなど(会場施設の机・いすが体のサイズに合わない場合に備えます。)
うわばき(受験票に「持ち物:うわばき」と記載されている場合)  
必要に応じて用意するもの 腕時計 待ち時間用の本など
必要事項を書き込んだ練習用解答用紙コピー  
防寒用の服  
ハンカチ  
ティッシュ  

保護者は、筆記試験開始5分前(集合時間の25分後)まで付き添い可能です。個人情報の記入などを手伝うこともできます。退室後は、試験会場内の「保護者控室」で待機します。また、携帯電話を持っている受験者には、試験中は電源を切るよう試験監督者から指示があります。お子さま自身で電源を切ることができない場合は、保護者の方が管理しましょう。

一次試験は、筆記試験、リスニングテストの順で行われます。筆記試験開始前に、リスニングテストの音量チェックが行われます。リスニングテストの直前には音量チェックは行われませんので、音量が小さいなど聞こえづらい場合は、必ずこのタイミングで申し出るよう、お子さまに伝えておきましょう。

筆記試験は25分です。大問ごとの目標解答時間は下記のとおりです。

問題番号 問題形式 詳細 設問数 目標解答時間
1 短文の語句
空所補充
文脈に合う適切な語句を補う。 15 10分
2 会話文の
文空所補充
会話文の空所に適切な文や語句を補う。 5 7分
3 日本文付き
短文の語句整序
日本文を読み、その意味に合うように与えられた語句を並べ替える。 5 8分

筆記 大問1:短文の語句空所補充

短文または会話文の空所に、文脈に合う適切な語句を4つの選択肢から選ぶ問題です。15問のうち、7問程度が単語、5問程度が熟語、3問程度が文法を問う問題であることが多くなっています。

例題:
空所にあてはまる語を選びなさい。

Mary likes swimming. She often goes to the (        ).

1 pool 2 store 3 restaurant 4 garden

『英検5級 予想問題ドリル[改訂新版]』より)

答え:1

合格ラインの目安は、15問中9問正解です。単語は意味をよく考えて、文の意味が通るものを選びましょう。空所前後の語句のつながりや、文と文の内容上の関連を考えるのがポイントです。大問1は、知っているかどうかで決まる問題が多く、「わからない」と悩むだけ時間がむだになるので、あれこれ考えず、「正答だ」と思うものにマークして、すぐに次へ進むのが得策です。

お子さまには、「わからない問題でも解答欄には答えをどれか必ず、解いているときに記入するように」と言っておきましょう。「見直したときマークすればいいや」と思ってあと回しにすると、時間切れで記入しきれないことがあります。

筆記 大問2:会話文の文空所補充

会話文の空所に、文脈に合う適切な文や語句を、4つの選択肢から選ぶ問題です。日常会話でよく使われる表現が問われます。設問数は5問です。

例題:
空所にあてはまる文を選びなさい。

Woman: When is your birthday?
Man: (        )

1 Every day.
2 Next week.
3 Thank you.
4 I’m happy.

『英検5級 予想問題ドリル[改訂新版]』より)

答え:2

合格ラインの目安は、5問中3問正解です。疑問文の疑問詞をよく見て、whatだったら「何か、と聞いている」、whenだったら「いつか、がポイントだ」と判断し、それに合う選択肢を選ぶことがカギになります。

筆記 大問3:日本文付き短文の語句整序

日本文を読み、その意味に合うように与えられた語句を並べかえて、その1番目と3番目にあたる語句の組み合わせを選択肢から選ぶ問題です。5問出題されます。

例題:
日本文の意味を表すように①から④までを並べかえて          の中に入れなさい。そして、1番目と3番目にくるものの最も適切な組合せを選びなさい。
※ただし、(        )の中では、文のはじめにくる語も小文字になっています。

1 ③-② 2 ①-④ 3 ①-② 4 ④-③

『英検5級 予想問題ドリル[改訂新版]』より)

答え:4

合格ラインの目安は、5問中3問正解です。日本文をよく読んで、疑問文なのか命令文なのか否定文なのか、理解してから語順を考えるようにしましょう。today(今日)やevery day(毎日)、after school(放課後)などの時間を表す表現は文末に来ることが多いものです。試験本番の問題冊子にはメモや書き込みをしてもよいので、         の中に実際に答えを記入して、数字の見間違いなどケアレスミスをしないよう気をつけましょう。

筆記試験が終わると、続けてリスニングテストが行われます。

問題番号 問題形式 詳細 設問数 放送回数
第1部 会話の応答文選択 会話の最後の発話に対する応答として最も適切なものを補う。
(補助イラスト付き)
10 2回
第2部 会話の内容
一致選択
会話の内容に関する質問に答える。 5 2回
第3部 イラストの内容
一致選択
短文を聞いて、イラストの動作や状況を表すものを選ぶ。 10 2回

解答時間は、設問ごとに10秒です。

リスニング 第1部:会話の応答文選択

問題冊子に印刷されているイラストを参考にしながら、会話を聞き、その応答としてふさわしいせりふを、選択肢3つの中から選ぶ問題です。選択肢は問題冊子には印刷されておらず、英語で読み上げられます。10題出題され、英文と選択肢は2回ずつ放送されます。

例題:
イラストを参考にしながら英文を聞き、その応答として最も適切なものを選びなさい。

(問題冊子にかかれたイラスト)

(放送文)
Lucy, who is that woman?

1 She is studying.
2 She is pretty.
3 She is Ms. Brown.

『英検5級 予想問題ドリル[改訂新版]』より)

答え:3

合格ラインの目安は10問中6問正解です。最初にイラストを見て、話者と場面を理解しておきましょう。文頭の疑問詞は聞き逃すと何を問われているのかを把握できない場合があるので、特に注意して聞きましょう。

リスニング問題は、放送中が勝負! あとから思い返して悩んでも、正答に近づく可能性はほとんどありません。ですから、会話の雰囲気や聞き取れた表現も手がかりにして、最も正答らしい答えをマークしたあとは、すぐに気持ちを切り換えて、次の問題に集中するようにしましょう!

リスニング 第2部:会話の内容一致選択

最初に男女2人の会話、続いて質問が放送されます。その質問に対する応答を選ぶ問題です。4つの選択肢は問題冊子に印刷されています。5問出題され、会話と質問は2度ずつ放送されます。

例題:
対話と質問を聞き、その答えとして最も適切なものを選びなさい。

(問題冊子に記載される選択肢)
1 60 dollars.
2 70 dollars.
3 80 dollars.
4 90 dollars.

(放送文)
A: Is this watch 70 dollars?
B: No, it’s 80 dollars.

Question: How much is the watch?

『英検5級 予想問題ドリル[改訂新版]』より)

答え:3

合格ラインの目安は5問中3問正解です。2回放送されるので、1回めで、質問冒頭の疑問詞を特に注意して聞き取り、2回めで正答にたどりつくことが大事です。問題が放送される前に選択肢に目を通すと、内容がつかみやすくなります。

リスニング 第3部:イラストの内容一致選択

問題冊子にイラストが印刷されており、3つの英文が放送されます。その3つの英文の中から、イラストの内容を最もよく表しているものを選ぶ問題です。10問出題され、各問題と質問は2度ずつ放送されます。

例題:
3つの英文を聞き、その中から絵の内容を最もよく表しているものを選びなさい。

(問題冊子にかかれたイラスト)

(放送文)
1 It’s October twentieth.
2 It’s October second.
3 It’s October twelfth.

『英検5級 予想問題ドリル[改訂新版]』より)

答え:3

合格ラインの目安は10問中6問正解です。時刻や時、値段など、数字にかかわる問題が多く出されます。イラストを見て数字があれば、その発音を思い浮かべた上で、英文を聞くようにしましょう。

スピーキングテスト

英検5級のスピーキングテストは、自宅や学校などで、パソコンやタブレット、スマートフォンなどのコンピュータ端末を使って、専用サイトにアクセスして受験します。
申し込みをした試験回の一次試験合否閲覧日から受験でき、利用終了日は二次試験日から1年を経過した日になります。
ログインには、受験票横の「本人確認票」、または一次試験個人成績表に記載された英検IDとパスワードが必要です。

テスト開始前には、使用するコンピュータ端末での通信環境や動作確認、試験の流れ、注意事項の確認が行われます。この作業は、保護者が補助してもよい事項となっています。

問題番号 問題形式 詳細
  音読 20語程度のパッセージを読む。
No. 1, 2 パッセージについての質問 音読したパッセージの内容についての質問に答える。
No. 3 受験者自身のことなど 日常生活の身近な事柄についての質問に答える(カードのトピックに直接関連しない内容も含む)。

パッセージの音読

画面上に20語程度のパッセージ(英文)とイラストが表示されます。まず20秒でパッセージを黙読し、それから音読します。

例題:
(画面に表示されるパッセージとイラスト)

Jane’s sister

Jane has a sister, and her name is Kate. Kate is 16 years old. Kate often makes cookies. Jane likes Kate’s cookies.

旺文社 英検新試験情報サイトより)

黙読の間に文の意味をだいたいつかみ、もし知らない単語があっても、例えば、「cookをクックと読むから、cookiesはクッキーズと発音するんじゃないかな」などと、スペルから発音を推測するようにしましょう。タイトルも忘れずに読みあげること。音読は、多少間違ったり舌がもつれたりしても動揺せず、落ち着いて、ゆっくりはっきりと読むことが大事です。

面接委員の声が聞き取れなかったときは、画面の「もう一度聞いてやり直す」ボタンでやり直すことができます!

No. 1, 2 パッセージについての質問

パッセージを見るように促され、パッセージの内容について2つ質問されます。

例題:
No. 1
Please look at the passage. How old is Kate?

解答例:She is 16 years old.

No. 2
What does Jane like?

解答例:She likes Kate’s cookies.

旺文社英検新試験情報サイトより)

what、who、how oldなど、質問の最初の疑問詞を聞き逃さないように集中しましょう。「ケイトは何歳ですか?」と質問されたら、「She」を主語にして答えることや、heやsheが主語のときには一般動詞の語尾にsやesをつけることを忘れないように。

No. 3 受験者自身についての質問

受験者自身のことが質問されます。イラストやパッセージに直接関連しない内容である場合もあります。

例題:
What food do you like?

解答例:I like hamburgers.

旺文社英検新試験情報サイトより)

慌てずに、最初の疑問詞を注意して聞くようにしましょう。受験者自身についての質問なので、答えるときの主語はほとんどの場合、Iになります。緊張していても、「I …」と、とりあえず口に出し、次にlike(~が好き)、play(スポーツをする)などの動詞を続け、それから目的語を言えば、英語の文章になります。

お子さまが、質問を聞き取れず、パニックになることも予想されます。そのようなときは画面上の「もう一度聞いてやり直す」ボタンを押せば聞き直しができることを、お子さまに教えてあげましょう。それでも聞かれていることがわからない場合は、「聞き取れたことから想像してでも、精一杯話すのが大事であること」を伝え、落ち着いて臨めるようにしましょう。

まとめ

お子さまの英検5級受験にあたって、どのようなバックアップが必要か、ご理解いただけたでしょうか? 英検は問題形式が決まっていますので、ひとつひとつの形式をよく把握しておけば、それぞれの正解率を上げることができます。一方で、付け焼刃が通用しにくく、地道な対策が合格のカギとなるのも英検の特徴です。合格を目指して、お子さまと二人三脚でがんばってください!